2015 1st Stage: 東京ガスクリエイターズ戦の見所
2015/09/16
初戦から二試合続けて大差での完封勝利を続けているBigBlue。第三節の対戦チームは、東京ガスクリエイターズ(以下、東京ガス)です。BigBlueは、これまで5回対戦し5連勝をしている相手。昨年の第二節にも東京ドームで対戦し、この時にはBigBlueが69-7と完勝しています。東京ガスは、ここ最近の3シーズンでは2勝3敗で1stステージを終了していますが、その中には2013年シーズンのアサヒビール戦のように10-12の僅差の試合もあり、十分に上位を狙う力のあるチームの一つと言って良いでしょう。
春の交流戦では、LIXILには10-27で破れたものの、続くオール三菱戦では試合終了1秒前に同点に追いつくTDパスが成功し、24-24の引き分けに持ち込み、粘り強さを見せました。しかし春の試合と比べると、初戦のBULLSには17-27と競り負け、前節のアサヒビール戦では7-70と大差で敗れ、ここまで勝ち星がまだありません。その理由の一つとして、パスオフェンスに苦しんでいるように見えます。特に初戦のBULLS戦では、スタッツでは大きく相手を上回りながら、3被インターセプトや反則罰退の多さが失点に繋がり試合を落としました。BigBlueとしては、DB陣の活躍が一つの鍵になりそうです。
オフェンスの見所
ここまでの2試合、QB#3クラフト選手、QB#4多川選手、QB#14近藤選手と、3人のQBが順番に登場し、それぞれの持ち味を生かした攻撃を展開しているBigBlueオフェンス。これまでは後半に進むにつれて失速していく傾向がありましたが、今シーズンはそう言うことも無く、逆に終盤に入っても貪欲に追加点を狙う積極的なプレーが見られました。オフェンスコーディネーターも兼ねるQB#3クラフト選手の安定感は勿論ですが、ここまでどちらの試合でもプレーの半分を任されているQB#4多川選手の活躍は最大の収穫です。得意なランプレーだけで無く、パスプレーでも安定した成績を残しており、攻撃力に厚みをもたらしています。
対するレシーバー陣では、メインターゲットだった#17小川選手の引退の穴を誰が埋めるのかが課題だったところ、若手・中堅のレシーバー達が全体的に底上げをすることで、その穴をカバーしているように見られます。特にWR#88伊藤選手とWR#18上廣選手の活躍が、この2試合で目立っている気がします。さらに、QBがパスポケットから追い出されてスクランブルに入るようなケースでも、レシーバーが上手くターゲットとして残り、ヤードを獲得する場面が何度もあり、例年以上にQBとWRのコミュニケーションは良くなっています。これからの試合では、QBはさらに厳しい状況でのパスプレーを強いられるだけに、この連携をさらに確実にしていくことがこの試合での課題でしょう。
RBでは、ここまでそれぞれの選手が持ち味を生かしたランプレーを展開しており、この試合でも期待が掛かります。RB#10末吉選手は、春に鍛えた体を生かしたパワフルなランプレーに磨きが掛かっており、ここまでで8TDを獲得する活躍を見せています。この試合では10TD二桁の大台に乗せるかが注目点の一つです。末吉選手の力の走りに対して、技巧的な走りを見せるのがRB#21髙木選手とRB#36鈴木選手の二人。左右へのカットバックでヤードを稼ぐ髙木選手に対して、今シーズン加入した鈴木選手は走りに緩急を付けてタックルのタイミングを外してボールを進めます。第二節終了時点で、Xリーグのラッシングトップ5にこの3人が入っていますが、さらに記録を伸ばすことが出来るかどうかが、大きな見所です。
ディフェンスの見所
Xリーグ18チーム中、西地区のパナソニックと共に、ここまでの2試合で無失点を維持しているBigBlueディフェンス陣。オフェンス同様、これまでであれば後半に進むに従いミスや体力負けで相手にダウン更新を許し、それが失点に繋がったりしていました。ここまでの試合の様子を見る限りでは、ミスは幾つかあったものの、それが致命的な結果には繋がらず持ちこたえるだけの技術と体力が今年は備わっているように見えます。そのディフェンスの中心になるのは、やはり両DE、#34ブルックス選手と今期新加入した#5イートン選手です。
昨年大活躍した#34ブルックス選手は、今シーズンさらに一回り大きくなった印象を受けます。その為か、ブルックス選手サイドへのプレー展開が少ないように感じます。しかし反対側にセットする#5イートン選手も強力で、昨年のように両オープンの守りは堅いままです。今シーズン、ルーキー加入にさらにOLから#90赤石選手、#98青木選手もコンバートされ、昨年までの課題であった選手のローティーションに余裕も生まれ、それが後半になっても押し込まれない強いディフェンスに繋がっていると言えるでしょう。問題点として強いて言えば、そのローテーションによって生まれる力の差を、どれだけ平準化できるかですが、ここまでの試合を見る限りでは若手選手の頑張りが十分にその期待に応えているように感じられます。東京ガスはここまで勝ち星が無いとは言え、試合巧者な選手が揃っているチームですから、DL陣にとってはこれまで以上に厳しい試合になると予想されます。
同じようにLB/DBのセカンダリーにとっても、ここまで不調だった東京ガスのパスオフェンスも当然この試合のために準備をしてくるでしょうから油断できません。第二節までの中地区レシービング記録を比較すると、全体の記録ではBigBlueが優りますが、上位4人までの記録を比較すると、東京ガスは20捕球-228ヤードに対してBigBlueは15捕球-226ヤードと、互角の内容になります。敗れたとは言え、初戦のBULLS戦では19回-157ヤード、次のアサヒビール戦でも15回-179ヤードとパス記録を残しており、注意が必要です。ショート、ミドルではLB陣のプレッシャーが厳しいので、東京ガスとしてはその後ろを狙ってくると思われます。走り負けしない、競り負けしないDB陣の活躍が、この試合の見所の一つになるでしょう。
試合の見所
ディフェンスの目標としては、やはりこの試合も完封できるかどうかが最大の目標になるでしょう。東京ガスは、キッカーのタレントも揃っているため、30ヤードを超えられた場合はFGの3点を覚悟する必要があります。ここまでの2試合、前半はBigBlue内へボールを持ち込むことを許しませんが、3Q後半から4Qに入ると、自陣内に進まれ、自陣40ヤードを越されるシリーズが生まれています。勿論、そこから相手に得点を許していないのでディフェンスとしては成功なのですが、この試合ではもう一つ高い目標を設定し実行して欲しいところです。これまでよりもパス能力のあるチームだけに、一寸した油断から大きく前進されることは避けないといけません。相手に対しての集中力が最後まで続くかどうかも大きな課題でしょう。
オフェンスとしては、やはりこれまでの試合同様、QBがクラフト選手から変わっても攻撃力が低下すること無くプレーを進める事が出来るかどうかが目標になります。特にパスプレーに関しては、レシーバーとの相性もあるかもしれませんが、その差を埋めなければ上位チームにも勝てないわけで、QB#4多川選手、#14近藤選手のパスシーンが注目されます。2試合ともオフェンスが10TDを奪う猛攻を見せていますが、この試合でもそれ以上のプレーが期待されます。ただ、今後の試合展開も考慮すると、この試合では点を取ること以上にプレーの質というか、ミスや反則の無いオフェンスが実行できるか、その内容にこだわって欲しいと思います。開幕三連勝に向けて Go BigBlue!
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