あるOBの呟き- 第五節: vs OBICシーガルズ戦

2016/10/24

前節は、前半で大きくリードするものの、後半は追い上げ競り合いの展開となり、最後に逆転され悔しい敗戦となった第四節LIXILとの試合。続く第五節の試合も、ここまで全勝でリーグ戦を進めているOBICシーガルズ(以下、OBIC)との対戦です。これまで1st/2ndステージ合わせて8回対戦し、未だ勝ち星の無いチームの一つ。しかし2013年のリーグ戦では、OBIC 龍村選手、BigBlue クラフト選手の点の取り合いとなり、41-42の1点差で敗れるなど、力の差は以前よりも縮まってきていると言えます。

今シーズンのOBICは、長くヘッドコーチを努めてこられた大橋氏がシニアアドバイザーに退き、古庄新ヘッドコーチ体制1年目のシーズン。さらにオフェンスの要QBに、UCLA出身のニューハイゼル選手が加入し、これまでの「OBICシーガルズ」とはひと味違ったチームに変化しつつあります。春のパールボウルトーナメントでは準決勝でLIXILに逆転されて破れるものの、ここまで無傷でリーグ戦を戦ってきており、その実力は例年以上といって良いでしょう。BigBlueにとって厳しい試合が予想されますが、トーナメント進出を勝ち取るためにも、負けられない試合が始まります。


歯がゆい前半、踏みとどまって後半へ

OBIC K#8長尾選手のキックオフで試合は始まります。WR#81栗原選手が23ヤード戻し、自陣25ヤードからBigBlue最初のシリーズ。QBは#14政本選手が登場します。1stダウンのパス失敗の後、WR#83松尾選手、RB#10末吉選手とパスは通るもののダウン更新には足りず、P#11佐藤選手が4thダウンパントを蹴り攻撃権が移動します。OBICは予想通り#15ニューハイゼル選手が登場。2ndダウンでWR#18木下選手へ52ヤードのパスが成功し一気にレッドゾーンを越えると、WR#84西村選手へ3ヤードTDパスが成功。4プレーで簡単に先制点を許してしまいます。

気を取り直してBigBlue 2回目のシリーズもQB#14政本選手が登場。1stダウンではRB#10末吉選手が大きく7ヤードを前進するものの、2ndダウンではターゲットを捜す中でQBサック。さらに3rdダウンでもDE#11ジャクソン選手にサックを受けるとボールをファンブル。攻撃権がOBICに移動してしまいます。

BigBlue陣内28ヤードから攻撃権を得たOBICは、WR#84西村選手、WR#85萩山選手とパスは通るものの、3rdダウンでのRB#21仲西選手の突進をLB#7岸本選手がゲインゼロでタックル。しかし4thダウンギャンブルでRB#37加藤選手が飛び込みダウン更新を許してしまいます。しかしエンドゾーンを背負ってのBigBlueディフェンスは手強く、相手のTDを阻止。4thダウンでOBICはK#49星野選手が34ヤードのFGを狙いますが、これは失敗。追加点を阻止します。

FG失敗のため自陣20ヤードからBigBlueの攻撃が始まります。1st/2ndダウンとゲイン無しで3rdダウン10ヤード。ここでBigBlueはスペシャルプレーを見せます。QB#14政本選手から右ワイドにいたTE#40スタントン選手へバックパスが通りスクリーンパスかと思われた次の瞬間、スタントン選手は大きく前へパスを投げます。これをディレイでフィールドに出ていたRB#21髙木選手がキャッチ。完全に虚を突かれたOBICディフェンス陣を抜き去り、65ヤード進みます。これでゴール前15ヤードでファーストダウンを獲得したBigBlueですが、やはりここからのOBICの守備も強くエンドゾーンに達することが出来ず、このシリーズはK#8小田倉選手の32ヤードFGで3点を奪います。

やっとエンジンが掛かってきたBigBlueですが、続くOBICの攻撃ではランプレーは確実に止めるものの、ニューハイゼル選手のパスが好調で、ゴール前24ヤードでダウンを更新したところで試合は2Qに入ります。その2Q最初のプレー、右サイドラインを真っ直ぐエンドゾーンへ向かうWR#85萩山選手に24ヤードのTDパスが成功。あっと言う間に3-14と点差が広がります。

再びQB#14政本選手がオフェンスを指揮しますが、この日のプレーコールにはこれまでの精彩が無く4thダウンパントで交替。一方OBICのオフェンスも、ダウン更新は許すものの、LB#5コグラン選手のQBサックのロスが響き、こちらも4thダウンパントで攻撃権が移動します。

2Q途中からのBigBlueの攻撃から、QBに#3クラフト選手が登場します。このシリーズではRB#10末吉選手、RB#21髙木選手へボールを持たせたランプレー中心にプランを変更。これが功を奏してオフェンスにリズムが生まれダウンを更新して前進していきます。これでスペースが空き、TE#40スタントン選手、WR#81栗原選手へのパスも通るようになります。レッドゾーンを突破したところで、WR#81栗原選手へ続けてパスが成功し、2ndダウンで1ヤードと攻め込みます。しかしこの1ヤードが遠くTDにはならず、4thダウンで再びFGを狙います。K#8小田倉選手のキックしたボールは、中央を割って走り込んできたDL#11ジャクソン選手がブロック。追加点はならず、OBICは時間を流して3-14で前半を折り返します。


モメンタムを掴む後半、しかし...

後半はOBICの攻撃から再開。K#11佐藤選手のキックはエンドゾーンぎりぎりまで届くと、WR#84西村選手がリターン。しかし自陣17ヤードでタックルされ、ここからOBICのファーストダウンが始まります。BigBlueディフェンスの激しいラッシュもあり思うように前進出来ないQB#15ニューハイゼル選手。さらに反則で罰退が重なりゴール前9ヤード下がると、OBIC最初のシリーズはパントで交替となります。

パントをフェアキャッチしたWR#81栗原選手へのタックルのためパーソナルファウルで15ヤード進み、敵陣22ヤードでファーストダウンを獲得したBigBlue。後半も#3クラフト選手が登場すると、TE#40スタントン選手へ続けて3回パスが成功し一気にゴール前3ヤードでダウンを更新します。ここからOBICの厳しいパスカバーもありましたが、3rdダウンでTE#40スタントン選手へ右パイロンぎりぎりに2ヤードTDパスが成功。10-14と追撃が始まります。

OBICの攻撃では、短いパスを通してキャッチ後のゲインを狙ってきますが、ここはDB#42宮川選手、LB#5コグラン選手、DB#25寺中選手とルーキーが活躍しロングゲインを防ぎます。またランプレーに関しては完全にBigBlueディフェンスが優っており、DL#98森田選手、#99中村選手らのタックルが光ります。しかしメインターゲットWR#18木下選手へ19ヤードのパスが通り、ゴール前3ヤードでダウン行進をしたところで3Qが終了します。サイドが替わり4Q最初のプレー。DL#31藤井選手のラッシュを受けて、後ろに下がりながらQB#15ニューハイゼル選手が右コーナーのWR#18木下選手へ投じたパスは、その分短かったのか手前に入ったDB#23保宗選手がインターセプト。そのまま味方のリードブロックを使い敵陣の49ヤードまで大きく戻します。さらにRB#10末吉選手は、スクリメージラインを抜けると、左オープンに飛び出し、WR#81栗原選手のブロックにも助けられて33ヤードを走り、ゴール前4ヤードまで一気にボールを運びます。1stダウンでは左エンドゾーン奥へのTE#40スタントン選手へのパスは失敗。しかし2ndダウンでは、今度はエンドゾーン手前のパイロンを狙い、TE#40スタントン選手がキャッチしてTD。K#11佐藤選手のTFPキックも成功し、とうとう17-14と逆転します。

続くK#8小田倉選手のキックオフでは、迫るタックラーを避けて後に下がったリターナーのWR#18木下選手をDB#24齋藤選手が好タックル。前節OBIC勝利の要因となったWR#18木下選手のリターンTDを警戒するプレーが生きています。ダウンを一回更新した後、BigBlueの厳しいラッシュで4thダウン残り1ヤードで、OBICはギャンブルを選択。ワイルドキャット隊形から直接スナップを受けたRB#37加藤選手が中央に飛び込みますが、外から回り込んできたDB#22中山選手が足下をタックル。微妙なボール位置でしたが、計測の結果ダウン更新にはならず、相手のギャンブルを阻止して攻撃権が移動します。

ディフェンスの踏ん張りに答えたいオフェンスですが、ダウン更新を狙ったQB#3クラフト選手のパスは、DB#1砂川選手がインターセプト。しかし気落ちすること無く、BigBlueディフェンスは激しいラッシュでQB#15ニューハイゼル選手にプレッシャーを掛け、コントロールを乱します。結果3回のパスは失敗し、4thダウンパントで攻撃権を奪い返します。

DB二人を抜いていたWR#81栗原選手への39ヤードパスで一気に敵陣に入ると、WR#16梶川選手への15ヤードパスでさらに前進。WR#83松尾選手へ8ヤードパスが成功し、3rdダウンで2ヤードの場面。パスから自らスクランブルに出たQB#3クラフト選手は、タックルを受けるとボールをファンブル。これをキャッチしたDB#27田中選手がリターンを始めますが、これは辛くもWR#16梶川選手がタックルします。

4Q残り4分26秒からのOBICの攻撃。ここでもランは止められているため、短いパスを繋いで前進。時計も進めながら、逆転サヨナラ勝ちを狙ってきます。OBICはゴール前2ヤードでダウンを更新。DB#32小林選手のタックル、DB#1中谷選手のブリッツ、と防戦し、3rdダウンのパスも失敗。逆転のTDは許さず、FGの3点に止め、17-17の同点となります。残り32秒となりましたが、BigBlueのサイドラインは無理せず、そのまま時間を流しBigBlueとしてはチーム初めてのオーバータイムに突入します。
 

初のオーバータイムに突入

オーバータイム先攻はOBICの攻撃から。25ヤードから始まったシリーズは、ショートパスを繋いでゴール前13ヤードでダウンを更新します。1stダウンで6ヤードパスが成功しますが、2ndダウンでは右オープンへのフレアーパスをDB#23保宗選手がマイナス7ヤードのロスタックル。続く3rdダウンでは、ターゲットを捜すQB#15ニューハイゼル選手に、DL#44福岡選手の手が掛かるものの、それを振り切ると右奥コーナーのWR#85萩山選手へTDパスが成功。TFPキックも成功し、7点が入ります。

これでTDが必須となった後攻のBigBlue。同じく25ヤードから始まったシリーズは、QB#3クラフト選手がサックを受けて3ヤード下がります。さらに3rdダウンのパスも失敗し、後が無い4thダウン28ヤード。QB#3クラフト選手は少しタイミングを遅らせ、エンドゾーン左奥を狙ってやや山なりのパスを投げます。ここに、スクリメージ右側にシフトしていたTE#40スタントン選手がエンドゾーンを右から左に横断し、左サイドライン際で滑り込みながらキャッチ。この試合3本目の起死回生のTDキャッチとなります。しかしまだ追いついていません。K#8小田倉選手のTFPキックはゴールポストを通過し、24-24の同点と思ったところ、オフェンスのホールディングの反則でキックは取消。10ヤード下がって蹴り直しとなります。13ヤードから再びK#8小田倉選手のTFPキック。しかし、ここでスナップされたボールは、ホルダーのWR#16梶川選手の頭上を超えるミススナップ。必死にボールを確保するもボールデッドとなり、23-24で試合終了となりました。。


全てを次の試合にぶつけて

結果的にTFPの失敗で1点差の惜敗となりましたが、その前の反則が無ければ同点で2回目のオーバータイムに入っていたはず。さらに言えば、その前にも反則やターンオーバーが何度も有り、それが無ければ試合結果は変わっていたかもしれません。どちらのチームにもミスや失敗が何度もあり、それが全て積み重なっての結果な訳で、トップチームになるためにはまだまだやらなくてはならないことが残っている事を実感した試合でした。富士通、アサヒビール、LIXIL、そしてOBICと、Super-9のチームと対戦して見せてきた、最後まで諦めずに粘り強く戦う力は今年の成長だと思います。ただ、一寸したミスで自らチャンスを逃している場面が多く有る事が残念です。それをどう解決していくかが課題です。

トーナメントに入れば、試合に負けてしまえばそこでシーズンは終わってしまいます。ミスをして許されるのはこの試合で終わりです。リーグ戦最終戦となる、次節のアサヒ飲料戦で敗れた場合は、最悪はSuper-9 9位でシーズン終了、あるいはプレーオフでトーナメント進出という状況になります。逆に次の試合に勝利すれば、他チームの結果次第ですが5位、あるいは6位でリーグ戦終了となります。次の試合からは、ですから「負けてはならない試合」が4試合続きます。先ずは次のリーグ最終戦を全力で勝利して、Japan X Bowlトーナメント進出を自力で勝ち取って欲しいと思います。OneBLUE! Go BigBlue!

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