準決勝: 富士通フロンティアーズ戦の見所

2016/11/21

負けたら終わりのJXBトーナメント。準々決勝ではリーグ戦で惜敗したLIXILディアーズに、リードを許すこと無く37-16で勝利し、2年振り3回目の準決勝(Final-4)進出を果たしたBigBlue。次なる対戦チームは、やはりリーグ戦初戦で対戦し敗れた富士通フロンティアーズ(以下、富士通)との再戦です。富士通はリーグ戦を無敗で勝ち上がり、1位通過すると、準々決勝ではワイルドカードを勝ち上がってきたアサヒ飲料クラブチャレンジャーズを42-6と一蹴し、準決勝に駒を進めてきました。

リーグ戦初戦の対戦では、2Q終了時点では7-6とリードして折り返すものの、3Qに14点を奪われて逆転。4Q中盤までに10-29と大きくリードを許しました。しかしBigBlueもルーキーQB#14政本選手の活躍も有り、2TDを返しますが、あと一歩及ばず24-29で敗れました。この試合から3ヶ月近くが経過し、どちらのチームも戦力やゲームプランは全く違うものになっています。「あの時の富士通」との再戦では無く、「今の富士通」との一発勝負を勝ち取る強い気持ちが要求される試合になるでしょう。

オフェンスの見所

前回の対戦ではQB#3クラフト選手が負傷していたためルーキーの#14政本選手がオフェンスの全てを指揮しましたが、今回は復帰したクラフト選手の先発が予想されます。復帰初戦となった第四節LIXIL戦では4インターセプトを許すものの、6TDを奪い、その後の試合でも第六節のアサヒ飲料戦では苦しんだものの、前回のLIXIL戦では再び復調した様子を見せ、得点力は大いに期待出来る状態です。復帰戦の第四節LIXIL以降はパスも安定し、試合感を取り戻しています。さらに序盤の試合でオフェンスを背負い活躍した政本選手は、当初はクラフト選手との連携にぎこちなさを感じましたが、前回のLIXILでは「走るQB」の本領発揮。LIXILディフェンスを大いに苦しめ、オフェンス力アップの原動力となりました。前回の対戦では無かった、この二人の使い分けが、この試合で勝つための鍵で有り、最大の見所になるでしょう。

得点力として注目されるのは、レシーバー陣ではWR#81栗原選手とTE#40スタントン選手、RB陣ではRB#10末吉選手とRB#21髙木選手であることは言うまでもありません。特に鍵となるのは、ここの所の試合で本来のRBとしてだけで無く、バブルパスのレシーバーとしての活躍も目立つ末吉選手でしょう。前回の富士通戦では、富士通のエースRB#29ゴードン選手を上回る、100ヤード1TDの活躍を見せ、4Q反撃の原動力になりましたが、今回はそれ以上の活躍が必須。攻撃のベースとして、どれだけ末吉選手のランプレーが生かされるかが勝敗の分かれ目になりそうです。

前回のLIXIL戦では、スピードの栗原選手、パワーのスタントン選手という役割が感じられましたが、実は試合のリーディングレシーバーはWR#16梶川選手(5回/90ヤード)。TDキャッチは無かったものの、試合最長の44ヤードレシーブ等、オフェンスを支えるプレーを見せてくれました。課題となるのはパス成功率。ここまでの試合では平均65%前後の成功率は、少なくとも75%程度まで挙げないと、厳しい富士通ディフェンス相手にシリーズを繋げることは厳しいでしょう。QBとレシーバーのコミュニケーションが重要ですが、LIXILでは厳しいラッシュにQBがポケットから逃げながらパスを通す場面も多々あり、OL陣のこれまで以上の奮起が期待されます。特に、相手のラッシュを止めるだけで無く、目まぐるしく移動するプレーに対してホールディングなどの反則を犯しがち。どれだけ冷静にプレーに集中できるか、QBの回りを固めるOL陣の奮起がもう一つの勝利の鍵です。

ディフェンスの見所

LIXIL戦での勝因の一つは、ディフェンス陣がLIXIL QB#9加藤選手のパスを乱して攻撃力を大きく削いだことです。DL/LB陣のラッシュを掻い潜るパスもありましたが、いつもの加藤選手らしからぬ浮いたパスも多く見られ、それが2インターセプトにも繋がったと言えるでしょう。今回の富士通QB#3キャメロン選手も多少のプレッシャーはものともしない能力があり、前回以上に厳しい試合になることは確か。前回の対戦時は、シーズン最初の試合という事もあり、まだプレーが慣れていないこともありましたが、試合経験を積むうちにベテランとルーキーのコンビネーションも良くなって来ており、富士通オフェンスはかなり戸惑うことは間違いありません。

まずはDE#34ブルックス選手とDL#2イェイツ選手二人が、どれだけ相手OLを引きつけて隙間を作り、DL#99中村選手、#98森田選手、#44福岡選手、#31藤井選手達がどれだけQBに迫れるかが重要になります。LIXIL加藤選手以上に機動性があり、また上背もあるため、単にラッシュするだけではパスプレーを防げず、確実に相手にタックルする必要があります。初戦の富士通戦でも、前半はこれらのプレーが効果的でしたが、後半になると対応され失点に繋がりました。体力は勿論、最後まで相手に迫る気迫を維持できるかが重要です。

LIXIL戦での勝因はBigBlueディフェンス陣が相手のランプレーを押さえたことですが、今回もまずはRB#29ゴードン選手をいかに止めるかがディフェンスとしての最重要課題。第一節の試合でも17回94ヤードを許していますが、同じ事を今回も許してしまうと勝利はありません。スクリメージラインを抜けてくることは覚悟するとして、そこからのロングゲインをいかに防ぐかが、ディフェンスとしてこの試合の課題になるでしょう。LB陣が中心になることは間違いありませんが、サポートタックルでどれだけ素早く集まり、そこからファンブルフォース等のターンオーバーを狙うくらいの貪欲なディフェンスが勝利には必要です。

試合の見所

試合展開の予想としては、TDは双方3本無いし4本、そこにFGやリターンTDといった要素が絡み試合の流れは何度も変わりそうです。第一節の対戦も、TD数はどちらも3本でしたが、BigBlueがFGを2回蹴り1本が成功に対して、富士通はFGを3回蹴り3本成功と、キッキングゲームが勝敗の分かれ目となりました。#8小田倉選手、#11佐藤選手のキックに期待が掛かると共に、FGだけでなくTFPのキックも含めていかに相手のキッキングプレーを崩していくか、どんなに小さな事であっても積み重ねていき、それが最後に1点差、2点差という僅差での勝敗に繋がる試合になると予想されます。そう言う試合にするためにも、最初から最後まで気持ちを切らさずにプレーに集中できるかが注目されます。

準決勝に残った対戦チームは、どのチームもBigBlueが未だ勝ち星が無い相手。さらに、今回の富士通、次に対戦可能性があるOBICとは、リーグ戦で対戦し僅差で敗れたチームでもあります。このまま敗れたままで、創部40周年という記念すべきシーズンを終わらせてしまうのか、あるいは雪辱を果たして頂点まで駆け上がるのか、選手一人一人の気持ちは勿論、チームとしての気概がどれだけ試合の中で発揮されるのか、それが最大の見所になるはずです。OneBLUE! Go BigBlue!

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