あるOBの呟き- 第六節: vs ノジマ相模原ライズ戦
2021/11/14
ノジマ相模原には昨シーズンの最終戦でも対戦。一進一退の攻防が続きましたが、徐々に点差が開き最後はその差を詰め切れずに敗れました。このシーズンから加入したQBのQB#6パランデック選手のランプレーに対応出来なかったことや、BIG BLUEオフェンスが今ひとつ決定力に欠けていたこともありますが、全体的にチーム士気の差が試合結果に表れたとも言えます。そう言う意味では、連勝で波に乗るノジマ相模原の流れをどの様に引き寄せるか、崖っぷちに立つBIG BLUEに取っては、ある意味なりふり構わずがむしゃらに進む事も必要かもしれません。それだけの割り切りを試合の中で見せられるか、あるいはこれまでのようにズルズルと悪い流れを引きずって終わってしまうか、今後のBIG BLUEを占う一戦とも言えるでしょう。コイントスの結果、前半の選択権をキャンセルしたBIG BLUEの、K#19丸山選手のキックオフでいよいよ試合が始まります。
リードを許して前半を折り返す
ノジマ相模原は、ここまで好調なRB#29吉田選手のランプレーでまずダウンを更新すると、メインターゲットであるWR#85八木選手へ35ヤードのロングパスが成功。一気にゴール前13ヤードまで攻め込まれます。ここから、196cm/116kgの巨漢TEのTE#9ジェンキンス選手に13ヤードのTDパスが成功し、テンポ良く先制点を獲得します。続くBIG BLUEのオープニングドライブは、QB#2政本選手からWR#8スミス選手へのパスでダウンを更新。さらに、RB#21佐藤(航)選手、WR#82白根選手とパスが通り敵陣27ヤードまで前進します。しかし、ここから反則とパス失敗が響き、4thダウン20ヤードとなりパントで最初のシリーズは終了となります。パントがゴール前3ヤードで止まり、厳しいシリーズスタートとなったノジマ相模原。しかし、ランプレーとパスプレーを組み合わせて、2プレーでダウン更新をするリズムが続きます。WR#85八木選手へのパスで敵陣に入ると、4thダウン3ヤードからギャンブルでダウンを更新。ここで1Qが終了します。2Q最初のプレー、パスと見せかけたQB#6パランデック選手は、反対方向に自らボールをキープして走り出します。BIG BLUEのディフェンスも反応はするものの、タックルを振り切られると28ヤードを走りきられて、2本目のTDを奪われます。
このままズルズルと行くことだけは避けたいBIG BLUEは、WR#8スミス選手、WR#84近江選手とパスが通りだし敵陣に入ります。相手の反則もあり、敵陣29ヤードでファーストダウンを更新しますが、ここからのパスが通らず4thダウン3ヤードが残ります。ここからK#19丸山選手が登場すると、41ヤードフィールドゴール(FG)が成功。3-17となります。続くノジマ相模原の攻撃は、LB#35ガンボア選手の好タックルが功を奏し、4thダウンパントで交代。一方BIG BLUEも、RB#32遠藤選手へのパスで8ヤード進むものの、2nd/3rdダウンのパスが失敗しこちらも4thダウンパントで終わります。
K#19丸山選手のパントが短く、敵陣47ヤードからの攻撃開始となったノジマ相模原は、ランではなくパスが好調。WR#83小坂選手、WR#27若島選手へQB#6パランデック選手からミドルパスが成功し前進します。ゴール前29ヤードでファーストダウンを更新すると、TDを狙って一気に奧に投げ込みますが、これはオーバースローで失敗。続くRB#29吉田選手の中央突破のランは、LB#35ガンボア選手が1ヤードで止めると、3rdダウンでのWR#23伊藤選手へのスクリーンパスをDL#34ブルックス選手が1ヤードで阻止。4thダウン8ヤードとなると、今シーズンBIG BLUEから移籍したK#37佐藤(太)選手が登場。44ヤードFGを狙い、これを見事にゴールポストに蹴り込み3点を獲得します。
このまま点差が広がることは避けたいBIG BLUE、ノジマ相模原はキックオフでオンサイドキックにも見えるようなプーチキックを蹴り、リターンチームの混乱を誘います。ボールをキャッチしたのはTE#40スタントン選手。厳しいラッシュを受けつつもボールを確保し、自陣36ヤードからの攻撃が始まります。何とか一つ返して前半を終わりたいBIG BLUEですが、ノジマ相模原のディフェンスバックの守備が冴え、1stダウンでのWR#85鈴木(隆)選手へのパスは、LB#5田中選手がカット。2ndダウンではQB#2政本選手がプレッシャーを受けて投じたパスは、TE#40スタントン選手の頭上を越えるオーバースローで失敗。3rdダウンではWR#14遠藤選手を狙いますが、これもパス失敗となり4thダウンパントで交代となります。
残り1分32秒からのノジマ相模原の攻撃。何としても追加点を許さずに前半を終えたいBIG BLUE。1stプレーでは、スクリメージラインを割って侵入したDL#34ブルックス選手が、キャリアーのRB#29吉田選手をゲイン無しでタックル。2ndダウンでは、オープンに走り出ようとするRB#2阿部選手をLB#35ガンボア選手がロスタックルで止めます。BIG BLUEのタイムアウトの後の3rdダウン13ヤードでは、RB#2阿部選手へパスが成功すると、ランアフターキャッチ(RAC)でダウンを更新します。残り時間も無くなり、2Q最後のプレーでは、今度はハンドオフを受けたRB#2阿部選手を、オフェンスラインを割って中に入ったDL#92草野選手がタックル。ここで2Qが終了し、3-17で前半を折り返します。
怒濤のシーソーゲームを制する
後半はBIG BLUEの攻撃から再開されます。自陣32ヤードからの攻撃は、RB#21佐藤(航)選手にランでダウンを更新するものの、QB#2政本選手がQBサックを受けて後退し4thダウンパントで終わります。続くノジマ相模原の攻撃は、反則でダウン更新は許すもののこちらも4thダウンパントで終了します。次のBIG BLUEの攻撃も、レシーバーとの息が合わず4thダウンパントとなります。K#19丸山選手のパントキックを、ノジマ相模原WR#23伊藤選手がキャッチするもののファンブル。殺到するBIG BLUEメンバーの中からLB#24鎌田選手がリカバーし、BIG BLUEの攻撃が続きます。敵陣33ヤードからのBIG BLUEの攻撃は、RB#21佐藤(航)選手が中央を突いてダウンを更新すると、最後はQB#2政本選手がみずから4ヤードを飛び込み待望のTDを奪います。その直後のK#19丸山選手のキックオフ。ボールはエンドゾーンまで飛び、これをWR#15出島選手が一旦キャッチしますが前方に溢してしまいます。慌ててボールを確保し、後ろに下がりながらラッシュするBIG BLUEのタックラーをかわそうとしますが、エンドゾーンに戻ったところでRB#32遠藤選手がジャージを掴み行き足を止めると、RB#28伊藤(隆)選手がエンドゾーン内でタックルしてセーフティを奪います。相手の続くミスに乗じて、12-17と点差を縮めていき、試合の流れを徐々に手繰り寄せていきます。
しかし、BIG BLUEの攻撃は、QB#2政本選手のパスをDB#24織田選手がインターセプトをして断たれます。流れを取り戻したノジマ相模原は、QB#6パランデック選手自らが走り出してダウンを更新。さらにTE#9ジェンキンス選手へのパスも通りリズムを掴み直します。3rdダウン2ヤードからのプレーは、左サイドへのショートスクリーン。DB#29米田選手は、リードブロッカーと競り合いながら、高めに浮いたボールを左手一本でインターセプト。見事に試合の流れを、再び奪い返します。これでオフェンスも息を吹き返します。WR#84近江選手への44ヤードパスで一気にゴール前6ヤードまで攻め込むと、ラッシュを受けながら投げたパスをWR#85鈴木(隆)選手がぎりぎりでTDレシーブ。しかしビデオ判定がここで入り、キャッチは問題無かったものの、その前に一度アウトオブバウンズに出ていたとしてTDは取り消されてしまいます。しかし次のプレーでは、WR#8スミス選手へTDパスが成功。19-17となり、この試合初めて逆転リードを奪います。
ノジマ相模原の攻撃途中から、試合は4Qに入ります。WR#85八木選手への33ヤードパスが成功し一気にゴール前17ヤード迄進むと、再び八木選手へのパスが成功し8ヤード前進。しかしここからBIG BLUEディフェンスが踏ん張り、ノジマ相模原の得点をK#37佐藤選手の23ヤードFGに押さえますが、19-20と再逆転を許してしまいます。次のBIG BLUEの攻撃では、パスが続けて失敗し、3rdダウン10ヤードが残ります。しかし、ここからWR#82白根選手へパスが通ると、RACで34ヤード運びゴール前13ヤードまで進みます。ここからRB#32遠藤選手が、突進し11ヤードの後、残り2ヤードも自ら駆け抜け、再び25-20とBIG BLUEが逆転をします。
4Qも半分以上が残る中、ノジマ相模原の攻撃は、残り時間を意識してか、ランとパスを組み合わせてボールを進めます。WR#83小坂選手へのパスでダウンを更新すると、すかさずQB#6パランデック選手がキープで前進。さらにTE#9ジェンキンス選手へのパスが効果的に決まると、WR#83小坂選手がゴール前21ヤードまで運びます。RB#2阿部選手が9ヤード進め、TE#9ジェンキンス選手へのパスが成功してゴール前4ヤードでダウンを更新します。この後、TE#9ジェンキンス選手へTDパスが成功すると、ノジマ相模原はトライフォーポイント(TFP)でプレーを選択。中央でフリーになったWR#83小坂選手にパスが成功して2点を獲得し、25-28とノジマ相模原が再逆転をします。
残り2分53秒からTDを狙うBIG BLUEの攻撃は、自陣21ヤードから。RB#21佐藤(航)選手、WR#8スミス選手、WR#82白根選手と続けてパスが成功し、ボールは自陣48ヤードまで前進します。ここでTDを奪っているRB#32遠藤選手が、中央を抜けるとするするとカットバックで相手をかわし23ヤードのロングゲイン。残り1分を切り、パスは2回失敗し3rdダウン10ヤードから、この試合好調なWR#82白根選手へのパスでダウンを更新します。ゴール前15ヤードからのファーストダウンは、残り31秒から。TE#40スタントン選手へ9ヤードのパスが成功し、タイムアウトで時計を23秒で止めます。タイムアウトが開けた2ndダウン1ヤードのプレー、RB#21佐藤(航)選手が左オフガードに突進すると、QB#2政本選手もボールを持ったまま続いて飛び込み、そのままエンドゾーンへ走り込みTDを奪います。TFPのキックも決まり、得点は32-28と4点差で、18秒が残ります。TDが必要なノジマ相模原は、QB#6パランデック選手がパスでエンドゾーンを狙いますが、最後はヘイルメリーパスをDB#23永井選手がカットして試合終了。激戦をBIG BLUEが制して勝利しました。
涙の勝利報告
正直なところ、前半終了時点では半ば諦めの気持ちも無かったわけではありませんが、ノジマ相模原がパント処理のミス、キックリターンのミスと続き、それを糸口に得点に結びつけることが出来たことで、試合の流れをBIG BLUEに手繰り寄せることが出来た後半でした。前半は3-17とオフェンスは機能せず、ディフェンスが何とかぎりぎり踏みとどまっていた状態でしたが、後半は29-11とオフェンスが爆発。後半奪った4TDのうち、パスでのTDは1本だけで、この内容もこれまでの試合とはかなり違った内容と言えます。やはり「パスでしかTDを取れないオフェンス」から「ランでもTDが取れるオフェンス」に脱皮したことは大きいと言えるでしょう。ただ、厳しい事を言えばパスの成功率はやっと50%を超える程度で、更なる精度アップは必要です。また、QBへのプレッシャーを軽減する為にも、オフェンスラインの努力もまだまだ足りないと感じます。次の試合迄に、それら問題点や課題がどれだけ解決されてくるか、その結果が大いに期待されます。
試合後の中谷キャプテンの挨拶では、目が潤んでいたように見えましたが、言い表せない苦労と努力がここまでにあり、やっとその結果を出す事が出来たという事だと思います。ただ、目標としているゴールはまだまだ先にあるわけで、ここで満足してはこの試合の勝利も無意味になってしまいます。BIG BLUEがプレーオフ進出するためには、次節最終戦での勝利が必須条件なるため、まずは次の試合にこれまで以上に集中して、より完璧に近い内容で試合に勝利する事が重要になります。オフェンスにしてもディフェンスにしても、今ひとつの状態が続いた今シーズンですが、尻上がりにその状態が良くなってきているからこそ、今回の試合よりも次の試合の内容を充実させて、プレーオフ、そしてライスボウルと目標に向かって欲しいと思います。
- 2024年10月(2)
- 2024年9月(5)
- 2024年8月(2)
- 2024年7月(4)
- 2024年6月(1)
- 2024年5月(5)
- 2024年4月(4)
- 2024年3月(2)
- 2024年2月(4)
- 2024年1月(2)
- 2023年12月(5)
- 2023年11月(7)
- 2023年10月(10)
- 2023年9月(9)
- 2023年8月(3)
- 2023年7月(4)
- 2023年6月(2)
- 2023年5月(5)
- 2023年4月(4)
- 2023年3月(2)
- 2023年2月(4)
- 2023年1月(3)
- 2022年12月(2)
- 2022年11月(7)
- 2022年10月(6)
- 2022年9月(7)
- 2022年8月(3)
- 2022年7月(5)
- 2022年6月(4)
- 2022年5月(6)
- 2022年4月(3)
- 2022年3月(2)
- 2022年2月(1)
- 2022年1月(1)
- 2021年12月(5)
- 2021年11月(8)
- 2021年10月(6)
- 2021年9月(6)
- 2021年8月(4)
- 2021年7月(2)
- 2021年6月(1)
- 2021年5月(1)
- 2021年4月(7)
- 2021年3月(3)
- 2021年2月(1)
- 2021年1月(2)
- 2020年12月(3)
- 2020年11月(7)
- 2020年10月(9)
- 2020年9月(2)
- 2020年8月(7)
- 2020年7月(6)
- 2020年6月(3)
- 2020年5月(3)
- 2020年4月(4)
- 2020年3月(7)
- 2020年2月(4)
- 2020年1月(1)
- 2019年12月(2)
- 2019年11月(4)
- 2019年10月(5)
- 2019年9月(7)
- 2019年8月(2)
- 2019年7月(2)
- 2019年6月(9)
- 2019年5月(4)
- 2019年4月(3)
- 2019年3月(3)
- 2019年2月(1)
- 2019年1月(1)
- 2018年12月(3)
- 2018年11月(5)
- 2018年10月(5)
- 2018年9月(7)
- 2018年8月(6)
- 2018年7月(2)
- 2018年6月(9)
- 2018年5月(3)
- 2018年4月(4)
- 2018年3月(4)
- 2018年2月(3)
- 2018年1月(2)
- 2017年12月(7)
- 2017年11月(10)
- 2017年10月(13)
- 2017年9月(12)
- 2017年8月(10)
- 2017年7月(3)
- 2017年6月(16)
- 2017年5月(12)
- 2017年4月(12)
- 2017年3月(8)
- 2017年2月(4)
- 2017年1月(4)
- 2016年12月(2)
- 2016年11月(7)
- 2016年10月(8)
- 2016年9月(7)
- 2016年8月(4)
- 2016年7月(4)
- 2016年6月(5)
- 2016年5月(12)
- 2016年4月(10)
- 2016年3月(4)
- 2016年2月(5)
- 2016年1月(3)
- 2015年12月(1)
- 2015年11月(6)
- 2015年10月(7)
- 2015年9月(8)
- 2015年8月(4)
- 2015年7月(8)
- 2015年6月(2)
- 2015年5月(4)
- 2015年4月(8)
- 2015年3月(2)
- 2015年2月(4)
- 2015年1月(5)
- 2014年12月(13)
- 2014年11月(9)
- 2014年10月(6)
- 2014年9月(8)
- 2014年8月(6)
- 2014年7月(3)
- 2014年6月(5)
- 2014年5月(7)
- 2014年4月(4)
- 2014年3月(6)
- 2014年2月(2)
- 2014年1月(3)
- 2013年12月(5)
- 2013年11月(8)
- 2013年10月(10)
- 2013年9月(7)
- 2013年8月(3)
- 2013年7月(3)
- 2013年6月(4)
- 2013年5月(4)
- 2013年4月(6)
- 2013年3月(4)
- 2013年2月(2)
- 2013年1月(3)
- 2012年12月(6)
- 2012年11月(5)
- 2012年10月(11)
- 2012年9月(8)
- 2012年8月(10)
- 2012年7月(4)
- 2012年6月(4)
- 2012年5月(10)
- 2012年4月(4)
- 2012年3月(2)
- 2012年2月(3)
- 2012年1月(5)
- 2011年12月(3)
- 2011年11月(9)
- 2011年10月(11)
- 2011年9月(12)
- 2011年8月(4)
- 2011年7月(4)
- 2011年6月(11)
- 2011年5月(4)
- 2011年4月(2)
- 2011年3月(2)
- 2011年2月(7)
- 2011年1月(3)
- 2010年12月(4)
- 2010年11月(6)
- 2010年10月(6)
- 2010年9月(8)
- 2010年8月(3)
- 2010年7月(1)
- 2010年6月(3)
- 2010年5月(3)
- 2010年4月(4)
- 2010年3月(2)
- 2010年2月(1)
- 2009年12月(2)
- 2009年11月(5)
- 2009年10月(7)
- 2009年9月(4)
- 2009年8月(2)
- 2009年7月(3)
- 2009年6月(3)
- 2009年5月(3)
- 2009年4月(4)
- 2009年3月(4)
- 2009年2月(3)
- 2008年11月(1)
- 2008年10月(2)
- 2008年9月(2)
- 2008年6月(1)
- 2008年5月(1)
- 2008年4月(1)
- 2007年11月(1)
- 2007年10月(2)
- 2007年9月(2)
- 2007年5月(2)
- 2006年11月(1)
- 2006年10月(3)
- 2006年9月(1)
- 2006年5月(2)
- 2006年1月(1)
- 2005年11月(1)
- 2005年10月(2)
- 2005年9月(2)
- 2005年5月(1)
- 2005年4月(1)
- 2005年1月(1)