2022東日本交流戦: 東京ガス クリエイターズ戦の見所

2022/05/22

未だ新型コロナウイルスは収束が見えない状況ですが、社会的には「withコロナ」へ生活スタイルは移行し、今年は3年振りに春の公式戦が開催されます。唯一残念なことは、例年関東地区の春季公式戦である「パールボウル」の開催では無く、東日本交流戦として5チームが2試合ずつ対戦する形式になる事です。BIG BLUEは、東京ガスクリエイターズ(以下、東京ガス)と富士通フロンティアーズ(以下、富士通)との2試合が予定されており、まずは東京ガスとの対戦から2022シーズンが始まります。東京ガスとは昨シーズンのリーグ戦最終戦で対戦。直前に開催された試合でノジマ相模原ライズ(以下、ノジマ相模原)が勝利したため、東京ガスはRICE BOWLトーナメント進出の可能性が消えた状態での対戦となりましたが、これまでに無い接戦となりBIG BLUEが辛くも勝利を掴む内容となりました。

東京ガスとは過去秋のリーグ戦では8勝0敗、春の公式戦では4勝0敗と、無敗を記録している相性の良いチームです。しかし昨シーズンのリーグ戦では、先制のフィールドゴール(FG)を許すと、その後は新加入したQB#5 Evans選手のランとWR#8 Nnamdi選手とのホットラインに手を焼き、点の取り合いとなるシーソーゲームに突入。4Q序盤に再逆転をすると、その後追加点を上げて何とか逃げ切った試合でした。辛くもトーナメント戦進出最後の椅子を手に入れましたが、昨シーズンを象徴する厳しい試合でした。現時点でこの2選手の去就は不確定ですが、昨シーズンは彼らのプレーに刺激されて日本人選手の活躍も目立ったシーズンでもあり、BIG BLUEディフェンスとしては昨シーズンの課題でもあった守備力強化を見極める最初の一歩になるでしょう。

オフェンスの見所

昨シーズンは、QB#2政本選手を中心とした、BIG BLUEのパッシングオフェンスの一つの形が出来たシーズンだったと言えるでしょう。政本選手は、リーグ戦7試合で159/284回のパスで1,965パッシングヤードを獲得し、リーグのリーディングパサーを初めて獲得しました。パッシングヤードでは2位のノジマ相模原のバランディック選手とは500ヤード以上の差があり、またTDパスも2位の富士通・高木選手の12回を大きく上回る19回を記録しています。今シーズンも政本選手を中心にしたパッシングオフェンスが注目されることに変わりありませんが、昨シーズ、ルーキーながらメインターゲットの一人として活躍したWRスミス選手が今季移籍したため、その穴を埋める新しいターゲットの成長が、今シーズンの大きな課題となるでしょう。

昨シーズンの試合では、TE#40スタントン選手(38捕球/384ヤード/2TDレシーブ)、WR#8スミス選手(20捕球/384ヤード/6TDレシーブ)、WR#82白根選手(30捕球/355ヤード/5TDレシーブ)がメインターゲットとして活躍しました。スミス選手は捕球回数が他の二人の半分ながらレシーブヤードが変わらないことが示すように、ディープターゲットとして活躍しました。実際TDパスもリーグ戦21TDパスのうち6TDレシーブを記録しており、単純計算ではパスオフェンス得点力の約30%が消えたことになります。それを埋める意味でもこの春の試合では、WR#3遠藤(太)選手、WR#83木村選手、TE#88三浦選手と言った、若手選手の中でも昨シーズンの経験を生かしたチーム2年目のレシーバー陣の活躍に特注目したいところです。

ランオフェンスに於いても、チームリーディングラッシャーだったRB#21佐藤(航)選手退団の影響は大きいと言えます。オフェンス内容でのラン:パスの比率は、3:7とランの比重は大きく無いものの、佐藤選手はラッシングヤードで約40%近くを獲得しておりその影響は小さくありません。また佐藤選手以外にも、RB#28伊藤(隆)選手、RB#47山中選手が移籍したため、RBユニットはベテランのRB#4鈴木(恵)選手と2年目のRB#32遠藤(集)選手を核に、秋までに大規模な変革が必要となります。ルーキーのRB加藤選手とRB石川選手は、学生時代からパワーランナーとして活躍しており期待されます。また昨シーズン見せた、QB#7馬島選手のオプションプレーも、さらに磨きをかけてBIG BLUEオフェンスに更なる厚みをもたらす事が期待されます。

ディフェンスの見所

昨シーズンの最大の反省点は、リーグ戦前半のトップチームとの対戦での大きな失点と言えます。特に前半から大量失点を許し試合の流れを掴むこと無く敗れた内容は、試合結果だけで無くチームの士気に於いても厳しい状況を生み、最後まで苦しいシーズンを経験する事になりました。前半の3連敗の後、3連勝をしてトーナメント進出は勝ち取りましたが、トーナメント進出最後の椅子を巡ってのノジマ相模原東京ガスとの試合では、いずれもシーソーゲームの苦しい展開となりました。今シーズンはリーグ戦の試合数が5試合に減るため、一つ一つの試合の持つ重みが大きくなります。ラン、パス、どちらのディフェンスに関しても、既に昨シーズンの問題点の洗い出しと対策は準備されていると思われますが、この春の試合でさらにどれだけ磨きをかけていけるかが見所になるでしょう。

BIG BLUEランディフェンスの中心だったLB#35ガンボア選手が退団したため、LB陣のランディフェンス対策は急務の課題です。LB#57寺林選手を中心に、チーム最年長のLB#22中山選手から若手選手迄、昨シーズンからの伸び代をどれだけこの試合で見せてくれるか注目されます。特に昨シーズンチームに復帰し活躍を見せてくれた、LB#17茂木選手の活躍は見所の一つと言えるでしょう。昨シーズンの試合ではRBとしても活躍した、東京ガスのDB#17ドレイパー選手に苦しめられましたが、DB#2中谷選手、DB#33家田選手、DB#46田尾選手といった、サイズのあるDB陣との連携で相手のランプレーをどれだけ阻止できるか、秋に繋がる大きな見所の一つと言えます。

昨シーズンのパスディフェンスでは、DL陣のパスラッシュで相手にプレッシャーは与えるものの、パスを阻止するレベルにはあと一歩足らず、時間が掛かる分奧に走り込んだレシーバーへパスを通されるプレーが増えていたように感じられました。多くのチームでパスオフェンスが主流となり、その対策も毎シーズン進歩しており、これまでのように力で破るだけでは止められません。パワー、スピード、さらにタイミングも変えるなど多様性に富む独創的なゲームプランが今シーズンは要求されます。DB陣のレシーバーとのマッチアップも同様で、これまでのようにボールがレシーバーの手に入るまでの鬩ぎ合いから、今後はレシーバーがボールに触れた瞬間から確保するまでの1秒、2秒のプレーが勝負の分かれ目になるでしょう。昨シーズン活躍したDB#29米田選手を中心に、DB陣による「次のレベルのプレー」も注目です。

試合の見所

春の試合は新人選手の登竜門であり、先日発表された今シーズンのルーキー達の活躍が期待されます。それは昨年からの先輩選手達にとっても同様で、ロースター登録に向けて始まる厳しいチーム内競争は、この時期の試合での大きな見所の一つと言えるでしょう。これまでのパールボウル予選の場合、春の成果としてパールボウル決勝進出も重要な目標であり、その為には勝つための選手起用が優先する場合もありました。今回は東日本交流戦の試合であり、少なくともトーナメント戦の緊張感が無い分、選手の特性を見極めるための自由度は大きく増します。その為、意外な選手起用やプレー選択を見る機会が生まれるかもしれません。リーグ戦では見られない予想外の試合展開が期待出来る事が、交流戦だからこその醍醐味と言えるでしょう。

試合をする以上勝利することは最優先ですが、それ以上に三年振りの春のシーズンを経験できることは、選手や関係者以上にファンに取っても待ちわびたものであることに間違いありません。やはりフットボールの醍醐味は、試合会場でチームと共にプレーを考え、勝利を目指して気持ちを一つにして応援することです。選手やチームにとっても、厳しい試合になればなるほど苦しい時のスタンドからの応援は大きな後押しになります。「ファンは12番目の選手」というのは、アメリカンフットボールの格言の一つですが、昨シーズンも厳しいリーグ戦を勝ち抜けたのは、BIG BLUEファンの大きな後押しがあったからこそと言えます。久しぶりの春の試合で、スタンドとフィールドが一体化して勝利を勝ち取る事が、この試合最大の見所と言えるかもしれません。三年ぶりのシーズンオープニングゲームとして、相応しい内容の試合を是非見せて欲しいと思います。

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