第三節・日本ユニシスBULLS戦の見所

2011/09/20

先制のTDを上げ、前半を14-10で折り返したにも関わらず、3Q終盤から5回も逆転劇が続く熾烈な試合となり、最後残り一分からの逆転はならず24-31でノジマ相模原ライズに敗れた第二節の試合。ここまで強豪チームとの対戦が続いたとは言え、内容的には見劣りしないものであり、要所での小さなミスや気持ちの足り無さ等、僅かなところでの差が後一歩を詰め切れない結果になっているように思います。厳しい状況になったことは事実ですが、まだシーズンが終了したわけではありません。とにもかくにも、残された1st Stageの試合を、これまでのミスを払拭するBigBlueらしい試合で取り返していくしかありません。

第三節の対戦相手は、日本ユニシスBULLS。BigBlue同様、ここまで連敗のシーズンとなり、どちらのチームにとっても今シーズンの初勝利を掛けた重要な試合になります。日本ユニシスはXリーグ今年3年目のチーム。秋のリーグ戦での対戦は今回が初めてであり、春のパールボウル・交流戦を含めても、今年春の交流戦での対戦が初めてとなります。2009年のXリーグ初年度にはいきなり3勝を上げ、このシーズンのシンデレラチームとなりましたが、昨年は1勝止まり。今シーズン、捲土重来を目指しているチームです。

オフェンスの見所

QB#15岡村選手を要に、パス・ランとバランスよく展開するBigBlueオフェンスは、まだまだ十分とは言えないまでも一定の形が出来てきた気がします。特にノジマ相模原戦のファーストシリーズで、シリーズを組み立ててゴール前まで前進しTDを獲得したことは、これまで特典履歴が殆どなった1Q初めの得点ということもあり、これは今後も重要な事だと思います。ここにQB#14多川選手が途中ワンポイントで入ることで、相手ディフェンスの集中力が乱され、オフェンスシリーズの良いアクセントなっている気がします。このアクセントとなるプレー、オプションピッチ、QBキープ、QBカウンターと、プレー自体はシンプルである程度予想されているものの、それでも5ヤード、10ヤードを獲得する確実性は、獲得距離以上にそこにそのプレーが挟まれた目的達成という意味で重要だと感じます。

オフェンスのプレーを見ていると、個々のプレーは決して悪くない印象です。ただし、良いプレーは実行されているのに、どうしても必要な3rdダウンコンバージョン、4thダウンコンバージョンでは何故かそういうプレーが少ないというのが歯がゆいところです。勿論、1stダウン、2ndダウンのプレーでダウン更新出来ればそれが一番ですが、例え3rdダウン、4thダウンでそれなりの距離が残っていて、それを確実に更新できるプレーがあるという自身は、自らだけ無く相手に対してのプレッシャーにもなります。そういう意味では、この二試合で活躍しているルーキーWR#88瀧選手、またWR#18高木選手といったターゲットに対してファーストダウン狙いのミドルパスの成功率が一つ見所だと思います。

オフェンスチームの課題としては、プレー一つ一つの精度をもっと上げて獲得距離を伸ばすことは勿論、プレーの減り張りをもっと付けて、自分たちでオフェンスのリズムを作りだし大きくしながら伸ばしていくような雰囲気が必要かなと思います。そういう意味では、ムードメーカー的なRB#26吉津選手、RB#24中野選手の走り、WR#17小川選手、WR#18高木選手、WR#88瀧選手のRAC(Run After Catch)での粘りと言ったプレーを、是非この試合で随所に見せて欲しいところです。

ディフェンスの見所

強豪相手の試合が続いているとは言え、今ひとつ物足りなさを感じるディフェンスチーム。失点に繋がったプレー、あるいは失点の切っ掛けとなるプレーは、どれもビッグゲインを許したプレーから始まっています。完全に相手が優位にあって、力負けでゲインを許しているのではなく、上手く最初のコンタクトを相手チームがコントロールして、こちらが気がつかないところで一呼吸置いて裏をかかれてビッグゲイン、というような印象が何度もありました。「ディレー」とも少し違う、相手の視線をちょっと横にそらせて、その隙に見えないところを走られる、レシーバーに抜かれる、と言うような印象です。

こういう感覚は実は過去の試合でも感じていたもので、目の前の相手との「プレーへの集中」と、実際に止めなければ行けない「ボールキャリアーへの集中」の二つのことへ同時に対応出来る能力が要求されていると言えます。勿論、BigBlueのディフェンスチームもそれに対応した練習をしてきているわけですが、もっと高いレベルでの対応が要求されています。ディフェンスの場合、前衛のDL、中衛のLB、後衛のDBと三層で守備をします。どのポジションも重要さは変わりませんが、その中でもこの試合では、LB陣の機動力をもっと発揮した守備を見せて欲しいと思います。特に、若手のLB#6北守選手、LB#7岸本選手、LB#97國方選手の熱いプレーが期待されます。

ディフェンスとしては、この2試合での失点58点が既に昨シーズンの1stステージ5試合での総失点58点に並んでしまい、ここから先残り3試合では何としても踏ん張りが必要になります。対戦チームの日本ユニシスには、春の試合では17点(2TD/1FG)を許しています。獲得ヤードの80%はパスによるもの(180yrd/225yrd)で、これは消化済み2試合でも同じ傾向です。レシーバー対策はDB陣の仕事ですが、その前にQBに対してのプレッシャーを掛けてパスを投げる前に止める、投げさせないように、「力」ではなく「機敏」さで相手QBを翻弄するプレーが期待されます。さらに言えば、崩れてから始まるプレーでロングゲインやTDを奪われるシーンが過去多く見られたことも忘れずに、ボールデッドまでフィニッシュする気持ちを是非見せて欲しいと思います。

試合の見所

すでに二敗となり、後が無くなったBigBlue。厳しい状況ではあるけれど、悔やんだからと言って敗れた試合が巻き戻されてもう一度プレーが出来るわけではありません。大切なことは、良い結果も悪い結果も、次に生かしてこそ意味があるわけで、それを確実に実行して成長していくのが強いチームのはず。そんなBigBlueをこの試合で是非見せて欲しいと思います。

長い試合の中で、一つや二つ必ず大きなミスは生まれるし、小さなミスはさらに沢山生まれて来ます。だからといって、試合が途中で止まって考える時間をくれるわけではないし、そのプレーを巻き戻してくれるわけでもありません。大切なことは、チーム全員が「だったら次は何をしたらいいのか」を常に考えて先の行動・プレーをする事であり、そのベクトルが一つになったときにこそ、本当に強いチームが生まれると言えます。それをこの試合でBigBlueに期待します。Go BigBlue!

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