パールボウル2017: BULLSフットボールクラブ戦の見所

2017/04/19

昨シーズン2年振りにJXB準決勝まで駒を進め、富士通フロンティアーズの肩に手が掛かったものの、最後に逆転逃げ切りを許して二度目のJXB進出を逃したBigBlue。スポーツに「れば・たら」は禁物では有るけれど、リーグ戦でも上位チーム相手に僅差で勝利を落とす試合が続き、結果的にライバルチームに対してまだまだ何か足りないことを痛感したシーズンとなりました。今シーズンのチームスローガン「DOMINATE!」も、その悔しさを力に変えるために選んだ言葉と言えるでしょう。

Xリーグとしてもシーズン開幕戦となる、パールボウルブロック予選の初戦。対戦チームは昨シーズンのリーグ戦でも対戦した、BULLSフットボールクラブ(以下、BULLS)です。昨シーズンのBULLSは、接戦となる試合も多かったものの1勝5敗の結果で終わり、チームにとって厳しいシーズンとなりました。捲土重来を目指す今シーズンも、QB#6藤原選手のパスを中心にしたオフェンスでの得点が想定され、この試合も空中戦となる事が予想されます。

オフェンスの見所

オフェンスチームでの大きな変化の一つは、長きにわたりBigBlueオフェンスを支えてきたQB#4多川選手が昨シーズンで選手を引退し、今シーズンはQBコーチとしてサイドラインからオフェンスを支える立場に変わったことでしょう。クラフト選手の加入以来、得意の語学力を生かしてクラフト選手と他の選手との橋渡し役を二人三脚で努めてきました。昨シーズンは、クラフト選手の故障も有り、新人の政本選手の出場機会が多くなりました。その新人とは思えないプレーでチームを牽引できたのも、多川選手を通じてオフェンスチームとしての意思疎通が十分に出来たことが大きな理由だったはずです。そのQB#2政本選手が、この試合のオフェンスで中心になることが予想されます。

昨年の第三節アサヒビール戦では、第一節の富士通戦同様、政本選手がフルに出場してオフェンスを指揮しました。敗れたとはいえ富士通戦での予想以上の活躍に、このアサヒビール戦にも大きな期待が掛かりました。しかし、試合は何とか後半逃げ切ったものの、得意のパス攻撃に精彩を欠き、パス成功率は60%を切り、3インターセプトを献上しています。この試合で感じたのが、学生時代とは大きく異なるレシーバーやディフェンスとの間合いやタイミングでは無かったでしょうか。その後クラフト選手が復調したため、その感覚の違いを修正する時間はあまりなかったのでは無いかと想像されます。秋に向けて、Xリーグでの自分のスタイルを完成させる第一歩が、この試合から始まるでしょう。幸いにもレシーバー陣はほぼ昨年のメンバーが残っており、さらに出場が予定されているルーキーには、#9鈴木選手(早稲田大,178cm/77kg)、#13白根選手(京都大,188cm/88kg)、#36林選手(筑波大,184cm/77kg)、#47細谷選手(法政大,180cm/80kg)と、サイズのあるターゲットが揃っています。ユニットの中では最大となる18名が登録されているレシーバー陣は、まずはポジション争いも熾烈です。BULLSディフェンス相手に、どの様な空中戦を見せてくれるのか、この試合一番の見所になるでしょう。

ディフェンスの見所

昨年から対戦方式が変わり、実力伯仲の対戦が大きく増えました。その為、どの試合も点差が拮抗した接戦となりました。しかし失点数を見てみると、BigBlueのリーグ戦6試合での総失点は139点となり、これはSuper-9 9チームでワーストの成績です。試みにSuper-9各チームの総得点(TPF)、総失点(TPA)、1失点当たりの得点(P.R.)をまとめて見ると、表のような結果になり、非常に顕著な傾向が見えます。上位3チームは、決して大量得点をしているわけではありませんが、失点がそれ以上に少なく、1失点当たり3~2.5点のアドバンテージがあります。実際、この3チームの失点は明らかに他の6チームと比較して少なく、今シーズンBigBlueが上位に進出するためにはディフェンス力の強化が最優先という事がよく分かります。

ディフェンスは、多くのメンバーが残っているだけに、昨年度の反省点や今シーズンの目標などは、既にチーム内で共有されている事でしょう。その為、春の時点ではまだ大きなプレーの変更等は無いと思われます。昨年の対戦を振り返ってみると、ランディフェンスでは-6ヤードと完全に相手の前進を止めたものの、パスディフェンスでは6回のダウン更新を許し、123ヤードのパス獲得ヤードを許しています。その為、今回の試合ではまずはQBへのプレッシャー、そしてDB陣の競り合いで、どれだけ相手を圧倒(=DOMINATE)出来るかが、この試合でのディフェンスでの見所と言えます。ディフェンスで出場予定の新人選手は、4名と少ないのですが、LB#6坂口選手は移籍組ですでにXリーグでの実績も有り活躍が期待出来ます。また、DB#26森岡選手は関西大学で主将を務め、キャプテンのDB#1中谷選手の系譜を受け継ぐ後輩。プレーのスタイルは異なりますが、ボールに対する嗅覚は鋭く、#20矢部選手、#23保宗選手に続くインターセプトメーカーとしてビッグプレーが期待出来ます。

試合の見所

春の試合、それも開幕戦ということで、やはり一番の興味は今シーズンの新人選手の登場と活躍であることは間違いありません。昨年は対戦チームの都合もあり、BigBlueのシーズン開幕戦は5月中旬となり、十分な準備期間が出来たため、新人選手の活躍も多く見られました。しかし今回は、昨年よりも一月近く早い4月22日のキックオフとなるため、まだまだ新人選手達の準備が十分とは言えない状況です。勿論有望な選手が集まっているため、場面によっては投入される事もあると思われますが、怪我などのリスクを考えると昨年度のメンバー中心に起用される試合になると考えられます。そういった意味で、昨シーズンの準決勝で富士通に惜敗した時点から、どれだけ成長しているのか確認することが、この試合一番の見所と言えるでしょう。

オフェンスではレシーバー陣に次いで、3名の新人選手(#51荒井選手、#58泉二選手、#75高橋選手)が登録されているオフェンスラインも注目されます。レシーバー陣と共に、少ないチャンスにどれだけアピールできるかが注目されます。一方でディフェンスは、昨年の対戦以上の結果を出す事が先ず目標となるでしょう。また、昨シーズンは肝心なところで反則を犯し、失点に繋がる場面が何度か見られました。激しく、しかし正確なプレーで、確実に相手の前進を止めるプレーがどれだけ見られるか注目されます。

リーグの2017年シーズン開幕の試合だけに、それに相応しい内容であり、秋に向けて期待が膨らむ試合を見せて欲しいと思います。 Go BigBlue!

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