パールボウル2018: オービックシーガルズ戦の見所

2018/06/20

パールボウル準決勝では、三年続けてノジマ相模原ライズ(以下、ノジマ相模原)と対戦し、苦しみながらもオーバータイムの接戦を制して、三年続けてのパールボウル決勝に進出したBigBlue。その対戦相手は、昨年と同じくオービックシーガルズ(以下、オービック)との対戦になります。オービックはブロック予選で昨年のリーグチャンピオンの富士通フロンティアーズと対戦すると、21-6と4年振りの勝ち星をあげます。準決勝ではLIXILディアーズと対戦し、ここではスペシャルチームが2TDを奪う活躍を見せて、23-10で勝利。2年連続のパールボウル進出を勝ち取りました。

昨年のパールボウルでは、前半の失点を詰め切れずに27-29で敗れましたが、夏のオフを挟んだ昨シーズン初戦の再戦では、後半のインターセプトリターンTDで逆転すると、そのままモメンタムを逃さずに最後までリードを守り、はじめてオービックから勝ち星を獲得。チーム力ではまだまだオービックには届かないものの、ワンチャンスから切っ掛けを掴めば、十分に勝負に持ち込める程度には縮まってきていると言えるでしょう。その糸口と期待されるのが、今シーズンディフェンスコーディネーターに就任したカウマイヤーコーチです。昨シーズン富士通ディフェンスコーチとしてオービックのオフェンスに対応し、7-0と完封した経験が今回どの様に生かされるか、大いに注目されます。

オフェンスの見所

ノジマ相模原戦に2試合振りに先発し2TDを奪ったQB#3クラフト選手ですが、やはりSuper-9のチームとの対戦は厳しく、2Qを除けば課題が多く見られた試合だったと言えるでしょう。悪天候の影響もあったかもしれませんが、試合序盤の1Qはパスを10回投げて2回しか成功しませんでした。その後の2Qは7回投げて7回成功(2TDパス)という成績でしたが、後半に入ると再びパスが不安となり、安定感の獲得が大きな課題と言えます。オービック戦は東京ドームで開催されるため、天候の影響はありませんが、得点機会もそれほど多くないと予想されるだけに、オープニングドライブは勿論、序盤の攻撃シリーズをどれだけ得点に繋ぐことが出来るか、QBとして、オフェンスコーディネーターとして、クラフト選手の采配が注目されます。

後半登場したQB#2政本選手も、パスに関しては不満が残る結果でしたが、昨年の反省から控えているはずのQBキープが効果的に決まり、末吉選手が抜けた穴を埋めている印象すら受けました。勿論、RB#21高木選手、WR#19鈴木選手、RB#37伊藤選手らのランプレーも出て入るものの、やはり強力なノジマ相模原ディフェンスの前では物足りなさも感じ、それは次のオービック戦ではさらに強まると予想されます。実際、敗れた昨年のパールボウルでは、ラン:60ヤード、パス:235ヤードに対して、勝利した第一節では、ラン:201ヤード、パス:270ヤードと、ランプレーの活躍が勝利への条件です。BigBlueオフェンスが、どの様にランプレーを絡めたゲームプランを用意してくるか、この試合の見所と言えるでしょう。

ノジマ相模原戦では、QBサックこそ許しませんでしたが、フロントラインを破られてQBがターゲットを見つけられないプレーも何度かありました。今シーズンメンバーが入れ替わり若返ったOL陣が、ノジマ相模原戦以上の堅守を見せることが勝利への必須条件でしょう。また、昨シーズンから頭角を表しているWR#85鈴木選手、サイズを生かしたプレーのWR#82白根選手、さらには期待のルーキーの一人WR#84近江選手等の若手と、ベテランレシーバー陣のコンビネーションがどこまで生かされるかが、大いに注目されます。ノジマ相模原戦では不満が残った決定力不足を、どこまで解決してこの試合に臨むことが出来るか、それが最大の見所になると言えるでしょう。

ディフェンスの見所

まだ春のシーズンと言う事で課題は幾つか見られるものの、ここまでの3試合で十分に「カウマイヤー効果」を実感することが出来ます。まずは、DL/LB/DBポジションを問わずに、「前で止める」プレーが多く見られます。第一線のDL陣では、#92トゥアウ選手、#93佐久間選手、#95樫本選手らベテランに加えて、#90遠藤選手、#96植村選手といったルーキーも遜色ない活躍を見せており、ノジマ相模原オフェンスを苦しめました。ランプレーを、36回49ヤードに押さえた原動力と言って良いでしょう。オービックRB陣の#29李選手、#32原選手のランに加え、新加入したQB#3ハワード選手のランにどれだけ対応出来るか注目されます。

また、LB#5コグラン選手の2インターセプトに見られるように、セカンダリー陣も積極的なディフェンスをノジマ相模原戦で見せており、次の試合でも活躍が期待されます。#5コグラン選手と#35高橋選手のコンビに、ルーキーながらも活躍が光る#6大滝選手。さらに、プレーを見てポジション位置を変えてくるキャプテンのDB#1中谷選手が、どれだけ素早くギャップを埋めて相手キャリアーの走路を防ぐことが出来るか重要になります。ノジマ相模原戦で同点に追いつかれたRB#25東松選手のランも、前に出たところをブロックされて走路を開けられ、すれ違いのようになりエンドゾーンまで運ばれてしまいました。ブロッキングが巧みなオービックオフェンスライン対策が、この試合での大きな見所の一つになるでしょう。

パッシングオフェンスに対しては、やはり今シーズンオービックに加入した、TE#85ハフ選手に注意が必要です。LIXIL戦では、2回23ヤードの成績でしたが、198cm/107kgというライン並みの体格は、パスターゲットとしてもリードブロッカーとしても脅威です。ここにもう一つの「カウマイヤー効果」である、「ギャングタックル」で厚く激しいディフェンスがどれだけ実現出来るかが勝負の分かれ目になりそうです。勿論、レシーバーとしてスピードのあるWR#26野崎選手、WR#81水野選手は一気にTDを奪われる可能性の高いターゲットであり、DB陣のパスカバーとマッチアップは、試合の流れを決める対決になるでしょう。そして、ディフェンス戦の優劣がそのまま勝敗に繋がる事は間違いありません。

試合の見所

LIXIL戦を二回のパントリターンTDで勝利に導いたオービックディフェンスは、DL#11ジャクソン選手と、DL#23ビィーティー Jr.選手、二人のベテランの活躍が目立つ試合でした。彼らも含めたオービックディフェンスをどの様に迎え撃つか、BigBlue OL陣に取っては厳しい試合になりそうです。その為にも、これまで以上にクイックでスピーディーなオフェンスが要求されるでしょう。BigBlueオフェンスとしては、プレーの精度を上げて、プレーミスやドロップを無くすことは勿論、オープニングドライブから自分達のリズムを確立して、先ずは先制点、そして試合の流れを逃さずに後半に繋げていくことが必要です。その中でも、ノジマ相模原戦でも効果的だった、長身のクラフト選手とサイズのあるレシーバー陣との、高さでの勝負がどれだけ通用するか、これがオフェンスの見所になるでしょう。

BigBlueディフェンスもノジマ相模原戦では4回のターンオーバーを記録し、特にLB#5コグラン選手の活躍が光りました。左右への展開も早いオービックオフェンスに対抗するためにも、これまで以上に機動力に磨きを掛けたプレーが要求され、それが二週間余りでどれだけ準備出来るか期待されます。LIXILでは一試合を担当した話題のQB#3ハワード選手は、パス成功率は45%とやや物足りなかったものの、ディープゾーンに投げ込んでくる自肩の強さと、自らのキープでのヤード獲得等、BigBlueの政本選手を彷彿させます。優秀なオービックレシーバー陣の能力の、さらに一歩先をターゲットに投げ込んでくるハワード選手のパスに対して、どれだけBigBlue DB陣が対抗できるか、大いに注目されます。昨年の雪辱の為にも、今シーズンの目標"DOMINATE!"の大きなマイルストーンとしても、この試合での勝利を勝ち取って欲しいと思います。 Go BigBlue!

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