第六節: エレコム神戸ファイニーズ戦の見所
2018/10/13
リーグ戦もいよいよ最終節、第六節の対戦が始まります。ここまで4勝1敗、リーグ3位と過去最高の状態でBigBlueが迎える相手は、昨シーズンと同じく関西から遠征をしてくる、エレコム神戸ファイニーズ(以下、エレコム神戸)です。
昨シーズン初対戦となったエレコム神戸との試合は、前半をディフェンス戦で0-0で折り返すと、先ずはエレコム神戸がTDで先制するとBigBlueもTDを返して同点に。さらにエレコム神戸がFGで逆転すると、BigBlueも終了直前にFGで追いつき同点となり、タイブレークに入ります。BigBlueのファンブル、エレコム神戸のFG失敗、そしてBigBlueのパスインターセプトで相手の攻撃を凌ぎ、サヨナラFGで何とか勝ち残った試合でした。
オフェンスの見所
アサヒ飲料戦で25/37回(65%)、205ヤードを投げ、ここまでの5試合で97/156回(62%)、1067パッシングヤードを記録したQB#2政本選手。QB#3クラフト選手の怪我のため、ここまでの5試合を孤軍奮闘で支えてきましたが、逆にその危機感が良い方向に作用していると思われます。その一つが、アサヒ飲料戦では後半自らスクランブルに出るプレーがありましたが、昨年と比較して今シーズンはパスポケットから出た後もターゲットを探し、パスを通すプレーが格段に増えてきました。ソコール選手との空中戦が、この試合最大の見所になる事は間違いありません。
その政本選手を支えるレシーバー陣も好調。ターゲット(捕球回数)では、TE#40スタントン選手(20回/182ヤード/1TD)がトップですが、獲得ヤードとTD数ではルーキーのWR#84近江選手(17回/230ヤード/2TD)が優ります。この二人以外にも、WR#81栗原選手(10回/103ヤード/1TD)、WR#82白根選手(9回/93ヤード/1TD)、WR#18上廣選手(8回/106ヤード)、WR#85鈴木選手(7回/111ヤード)らが、100ヤード前後のレシーブをしており、ターゲットを絞らせないパスオフェンスが機能している事が伺えます。ターゲットが豊富な分、相手もマッチアップに苦労することが予想されます。どの様にレシーバーを使い分けるか、その戦術に注目です。
実は「隠れレシーバー」とでも言うべき存在が、RB#19鈴木選手。アサヒ飲料戦では、3回/65ヤードを獲得しましたが、うち2回はスクリーンパスであり、さらにそのうちの一つは43ヤードのTDレシーブでした。OL#61坂口選手、OL#66伊藤選手をリードブロッカーにしてダウンフィールドに抜けると、後は得意のスピードで一気に走り抜けるこのプレーは、この試合でも有効でしょう。また、ランプレーでは、今季加入した巨漢DL#10ベンジャミン選手(191cm/137kg)に注意が必要です。マイアミ大フロリダ校出身で、NFLのサマーキャンプ経験もある選手。パスラッシュにしても、中央のランストップにしても、OL陣をかなり悩ませる存在になりそうです。昨年もランプレーが出ず苦労しましたが、今年も地上戦の出来不出来が勝負の分かれ目になりそうです。
ディフェンスの見所
リーグトップのエレコム神戸QB#19ソコール選手は、長く深くパスを通すと言うよりは、ショート・ミドルパスをテンポ良く投げ込みヤードを刻んでいく印象です。そのメインターゲットはWR#2ハシック選手(35回/437ヤード/6TD)。この、パッシング・レシービングトップの二人を、どの様にして止めるかがディフェンス最大の課題であり、勝利への必須条件です。ハシック選手にボールが集まることは確実ですが、それ以外のターゲットでも、WR#87高尾選手、WR#15木下、RB#22川端選手など、レシービングランキング上位に表れており、DB陣のマッチアップの見所は前回以上になることは確実です。
QB対策としては、前節アサヒ飲料戦でも有効だった、DL/LBによるQBへのプレッシャーをどれだけ掛けられるかでしょう。第五節の対LIXIL戦でも、前半は厳しいラッシュにソコール選手が苦しんだ様子が伺えるため、今回も同様のプランを実行すると思われます。ただ、アサヒ飲料戦では、終盤メンバーが交代したこともありますが、やや圧力が緩み結果的に2TDを許すことになりました。今回は最後まで集中力が切れない、最終戦だからこそのプレーを見せて欲しいと思います。
また、これまで5試合を見ると、エレコム神戸はランプレーの比率が極端に少なく、OBIC戦でのトータル-1ヤードは例外としても、5試合で平均50ヤードを切っています。ただ、プレー数が少ないわけでは無く、こちも1試合平均22回ランプレーは記録されています。ランプレー対策が勝利への鍵になることは確実ですが、逆にこれを出されるようなことになると危険です。BigBlueディフェンスは、アサヒ飲料戦では21回40ヤードに押さえており、同じ事が出来れば相手のオフェンスプランをかなり制限することが出来るはずです。それが勝利に繋がる第一歩であることは間違いないでしょう。
試合の見所
この試合もう一つの見所は、アサヒ飲料戦でも活躍したスペシャルチームでしょう。特に前節の試合ではWR#81栗原選手のキックリターンが勝利に大きく貢献しました。この試合でもより有利な条件でオフェンスを始めることが出来れば、勝利の確率もぐっと高くなります。同様にキッキングチームも、前節のように大きなリターンを許さず、相手を押し込む必要があります。これまでのどの試合よりも、キッキングゲームが重要になります。
この試合の結果に関係無く、リーグ戦6位以上が確定しているBigBlueですが、より上位でリーグ戦を終了し有利な条件で次に駒を進めたいもの。この試合に勝利した場合、全勝対決の富士通対パナソニックで敗れたチームと同率になりますが、富士通が敗れた場合は直接対決で敗れているため3位が確定します。一方パナソニックが敗れた場合は、現状では対戦チーム勝利数でパナソニックが有利です。ただ他チームの結果から同率となり抽選での順位決定になる可能性も僅かにあり、その場合は2位通過の可能も残っています。最終的にどの順位でリーグ戦を終えるかは終わってみなければ分かりませんが、勝利で終わるのと敗れて終わるのでは、次へのモチベーションは大きく違います。モメンタムをしっかりと掴んでリーグ戦を終え、その大きな自信を次のステージへ繋げて欲しいと思います。
DOMINATE! BigBlue!
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