あるOBの呟き- JXB準々決勝 vs エレコム神戸ファイニーズ戦

2018/11/12

リーグ戦が終わり、いよいよ始まったJXBトーナメントは、敗れればシーズンが終わってしまうサバイバルマッチ。昨年に続き、2年連続3回目のJapan X Bowl進出を目指すBigBlueの最初の対戦相手は、リーグ戦第六節でも対戦しているエレコム神戸ファイニーズ(以下、エレコム神戸)です。三週間前の対戦は、エレコム神戸が関東に遠征しての対戦でしたが、今回は試合会場がエレコム神戸のホームとも言うべき、神戸の王子スタジアムへBigBlueが遠征しての対戦。しかし、リーグ戦上位のBigBlueがホーム扱いとなり、ユニフォームも上下青の文字通り「Big Blue」で試合に臨みます。

前回の対戦では、エレコム神戸が先制点をあげるものの、互いに逆転が続きます。2Qに入るとBigBlueのオフェンスが爆発し55得点を獲得。ディフェンスも4Q終盤にTDを許しますが、それまでは1Qの1TD/1FGの10失点に止める厚い守りを見せました。この試合、今シーズンのリーディングパサーであるエレコム神戸QB#19ソコール選手は大事を取り出場しませんでしたが、今回は彼のパッシング能力がどこまでBigBlueディフェンスを脅かすか注目されます。またBigBlueも、ヘッドコーチ(HC)兼任のQB#3クラフト選手が前回はオフェンスで48得点を獲得しましたが、その流れで先発するのか、あるいは前回は欠場したQB#2政本選手にこれまで同様託すのか、こちらもオフェンスが注目されます。11月とは思えない暑い日差しの中、コイントスに勝ち後半の選択権を得たBigBlueのキックオフで試合が始まります。
 

二転三転、前半は最後にリードを許して終了

エレコム神戸の先発は予想通りQB#19ソコール選手。ファーストダウンから、いきなりエンドゾーンを狙う長いパスを投じますが、レシーバーがキャッチすると同時にDB#25寺中選手がタックルしてパスは失敗。激しい試合を予感させるファーストプレーです。エレコム神戸はその後BigBlueのオフサイドでダウンを更新すると、RB#22川淵選手のランで敵陣に入ります。厳しいパスラッシュの中、ソコール選手はタックルをかわしながらもエンドゾーン奥WR#81酒本選手へパスを投じると、これがエレコム神戸先制TDとなります。

続くBigBlueのオープニングドライブは、WR#81栗原選手が大きくリターンをして自陣37ヤードから始まります。QB#2政本が先発するBigBlueオフェンスは、ファーストプレーでWR#81栗原選手に26ヤードパスが成功し一気に敵陣に入ります。しかしこの後RB#21髙木選手がボールをファンブルし好守が入れ替わります。序盤から嫌な流れになりますが、エレコム神戸の攻撃は4thダウンパントで押さえ、直ぐさま攻撃権を奪い返します。BigBlueの攻撃は、WR#84近江選手へのロングパスで敵陣30ヤードまで進みますが、ここからのプレーが止められ4thダウンに。K#11佐藤選手が登場すると、まずは41ヤードFGが成功し3点を返します。

続くエレコム神戸の2ndダウンの攻撃、厳しいラッシュの中やや浮き気味のパスをDB#20矢部選手がインターセプト。敵陣39ヤードからBigBlueの攻撃が始まります。WR#81栗原選手へのパスでダウンを更新すると、RB#19鈴木選手のランでレッドゾーン20ヤードへ。さらにQB#2政本選手が自らスクランブルに出てゴール前6ヤードまで進んだ所で、試合は2Qに入ります。サイドが変わった2Q最初のプレー、ロングスナップを受けて一旦ドロップバックしたQB#2政本選手は、直ぐさま正面に走り出しエンドゾーンへ。QBドローで自らTDを奪い、10-7と逆転します。

自陣19ヤードと深めの位置からのエレコム神戸の攻撃は、ファーストプレーのWR#2ハシック選手へのパスで9ヤード進みますが、続くパスは失敗。3rdダウンのRB#34竹内選手のダイブは、DL#92トゥアウ選手がロスタックルし4thダウンでパントとなります。ロングスナップを受けたK#12山崎選手がキックに入ると、その正面に相手OLを押し込みながらDL#34ブルックス選手がラッシュし、両手を挙げたところにボールが当たりブロックされます。エンドゾーンに向かって転がるボールを、同じくラッシュをしていたDL#96植村選手が拾い上げると、そのままエンドゾーンに持ち込み、パントリターンTDとなります。

これで流れを掴んだBigBlueは、その後DL#34ブルックス選手のQBサックで大きく後退させると4thダウンパントで直ぐさま攻撃権を奪います。この後のBigBlueの攻撃でQB#3クラフト選手のファンブルで攻撃権を失うものの、BigBlueのディフェンスは堅調で4thダウンパントの応酬が続きます。2Q残り3分50秒からエレコム神戸の攻撃、敵陣48ヤードからと絶好のポジション。ここでQB#19ソコール選手は、左右に動いてラッシュをかわしながらのパスが通りだしダウンを更新すると、DB二人に挟まれたWR#18佐藤選手へ30ヤードのパスが成功。ゴール前2ヤードでファーストダウンを獲得すると、左コーナー隅へDB#1中谷選手と競り合うWR#2ハシック選手へ、高さを生かしたパスが成功。17-14と点差が縮まります。

2Q残り2分4秒からのBigBlueの攻撃は、QB#3クラフト選手がエレコム神戸LB#44香川選手に続けてロスタックルを受け、4thダウンパント。タイムアウトで時計を止めていたため、50秒を残してエレコム神戸に攻撃権が移動します。フィールド中央からのエレコム神戸のファーストプレーは、QB#19ソコール選手からWR#15木下選手へのミドルパス。しかしタックルを木下選手が振り切って外すと、そのままランアフターキャッチで一気にエンドゾーンまでボールを持ち込みTDとなります。TFPキックはDL#34ブルックス選手がブロックして失敗となりますが、2Q最後の最後に17-20と逆転を許してしまいます。この後30秒がまだ残っているため、BigBlueも攻撃を試みますが、そのままプレー中に前半が終了して後半へと折り返します。
 

再逆転をディフェンスが守り切る

1Qは好守共にリズムに乗り試合を支配したものの、2Q終盤に立て続きに失点を許し逆転されて向かえた後半3Q。エレコム神戸K#12山崎選手のキックオフをRB#21髙木選手がキャッチするものの、反対側から走ってきたWR#81栗原選手へトスしてリバースプレー。しかしエレコム神戸DB#1ドレイパー選手にタックルされて、自陣8ヤードからと厳しいスタートになります。2Q途中からQB#3クラフト選手が登場しましたが、後半は再びQB#2政本選手が登場。RB#19鈴木選手、WR#81栗原選手、WR#85鈴木選手とテンポ良くパスが決まり出すと、今度は自らのキープにRB#21髙木選手、RB#19鈴木選手のランが続き敵陣へ進みます。ゴール前18ヤード3rdダウンの攻撃、プレーアクションパスでレシーバーを探すQB#2政本選手ですが、ターゲットが居ないと見ると、フェイカーからそのまま左側フィールドでフリーになっていたRB#21髙木選手へパス。そのままエンドゾーンまで走り込み、逆転のTDを奪います。

7分を越すロングドライブの後のエレコム神戸の攻撃は、RB#22川淵選手の中央突破のランが大きく27ヤードのビッグゲインになります。さらにRB#28山上選手、WR#2ハシック選手とタイミング良くパスが通り、その後ゴール前17ヤードでファーストダウンを更新します。ここからパスでエンドゾーンを狙うQB#19ソコール選手ですが、厳しいプレッシャーにパスは通るものの後退。4thダウンとなり、K#12山崎選手が35ヤードのFGを成功させ、24-23と1点差に縮めます。

BigBlueの攻撃がディフェンスカバーに阻まれて4thダウンとなったところで試合は早くも4Qに入ります。パントを自陣23ヤードまで戻してエレコム神戸の攻撃は、ホールディングの反則で罰退。3rdダウンでダウン更新を阻止したものの、相手のハードカウントにつられてDL#92トゥアウ選手が痛恨のオフサイドでダウン更新。しかしBigBlueも、DB#13神津選手がQBの背後からQBサックで8ヤード後退させると、次のプレーではQBにタックルするDL#44福岡選手が左手でボールを弾き出すと、リカバーはならなかったもののさらに20ヤード後退。エレコム神戸はゴール前9ヤードから4thダウンパントでなんとか陣地を回復します。

自陣から始まったBigBlueの攻撃は、RB#28鈴木選手、WR#18上廣選手と連続してパスが成功しレッドゾーンまで進みます。しかし、ここから自らの反則で逆に35ヤードまで罰退。3rdダウンでRB#21髙木選手が6ヤード戻したところで、4thダウンはK#11佐藤選手が登場し、今度は46ヤードのFGを成功させ、27-23と点差をまた4点差に戻します。続くK#11佐藤選手のキックオフ。やや短めのキックでしたが、目測を誤ったのかキャッチしようとしたエレコム神戸RB#33長谷選手が後逸。ここにキックカバーチームに入っているWR#85鈴木選手が飛び込み、ゴール前8ヤードでリカバーします。

残り4分を切って絶好のTDチャンスを得たBigBlueは、じっくりとプレークロックを使い、まずRB#21髙木選手が3ヤード前進。再び時間を使い、今度はQB#2政本選手のQBドローで中央を突破すると、エンドゾーンに飛び込みTD。34-23と点差を広げて、エレコム神戸が逆転するには、2回のTDが必要な11点差まで広げます。次のキックオフを自陣29ヤードまで戻し、エレコム神戸の攻撃。4Qは残り3分を切りましたが、2Q終盤のエレコム神戸の追い上げを思い出せば、この時間での2TDは決して不可能ではありませんし、最悪1TD/1FGで同点にしタイブレークに持ち込む考えもあります。逆に、TDを許しても相手に時間を使わせれば試合には勝てるBigBlueは、やや深めに守備しロングゲインを警戒します。

エレコム神戸ファーストダウンのプレーは、WR#18佐藤選手へのクイックスクリーン。これは深めに守備していたこともあり、11ヤード前進しダウンを更新します。続く自陣40ヤードからのファーストダウンのプレー。右サイドを真っ直ぐ駆け上がるWR#87高尾選手は、ファーストダウンを超えたところでフックで振り返ります。しかしQB#19ソコール選手は、そのまま真っ直ぐ走り抜けて一発TDのつもりだったのか、投じたパスが高尾選手を超えて飛ぶと、後ろをカバーしていたDB#24宮川選手がインターセプト。2分30秒余り残して、攻撃権がBigBlueに移動します。この後、ランプレーで時間を消費し、二転三転した試合の最後は、ディフェンス陣のビッグプレーで締めくくり、34-23で勝利しました。
 

昨年の準決勝再戦、今回はどうなる

三週間前の試合とは打って変わり、エレコム神戸はしっかりとこちらのオフェンス・ディフェンスに対応してきたことが伺える内容でした。QB#19ソコール選手のパスは、厳しいラッシュの中でもぎりぎりのタイミングでレシーバーに届きTDを奪い、さらにはポケットパサーを返上するような動きながらのパスもあり、ディフェンス陣も苦しめられました。ただ、そんな中でも気持ちを切らずに、最後に集中して結果的にビッグプレーが続いた事が、この試合最大の勝機と言って良いでしょう。オフェンスも髙木・鈴木両選手のランには不満が残りましたが、その分政本選手のキーププレーが効果的に決まったと思えば、それもゲームプランのうちなのかもしれません。また、前回は栗原選手の100ヤードリターンTDも筆頭に、キックリターンチームの活躍が目に付きましたが、今回はキックカバーチームが早め早めに相手を潰し、それが最後の鈴木選手のキックリカバリーに繋がったと言えるでしょう。スペシャルチームのさらなる成長が、次の試合に向けてさらに重要度が増しそうです。

気になる次の対戦相手は、昨年と同じパナソニックインパルス(以下、パナソニック)に決定。昨年は、オフェンス・ディフェンス、厳しい状況の中でも踏みとどまり、3Q同点に追いついた直後のオンサイドキックの成功から流れを掴み、逆転のTDを奪うと、再び同点に追いつかれるも4Q中盤に再度逆転。残り6分余りを守り抜き、初めてパナソニックから勝利を勝ち取り、2回目のJapan X Bowl進出を勝ち取りました。それ故に、相手チームの気持ちとしては、今度は是が非でも何が何でも勝利することだけを考えて対戦してくるはずです。どれだけ相手を上回る気持ちとプレーを、この二週間で準備して試合で出す事が出来るか、次の試合は今シーズンの真価を問われる試合になることは確実です。是非、それに見合う内容の試合を、次回は見せて欲しいと思います。Go BigBlue!

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