あるOBの呟き- JXB準決勝 vs パナソニック インパルス戦
2018/11/27

今シーズンのパナソニックは、さらに磨きのかかったディフェンスの強さが目立ちます。ここまでの7試合での失点は63点で、Super-9の中では最少失点を誇ります。また、1試合当たりの平均失点では6.3点となり、1TDの7点を下回っています。一方でチーム2年目となるQB#5アンダーソン選手率いるオフェンスは、7試合で257点を獲得していますが、Super-9の上位チームとの対戦では1TD差以内で勝敗が決まっており、BigBlueとしては僅差での競り合いに試合を持ち込むことで、勝機が生まれそうです。昨年の対戦では、QB#3クラフト選手のパッシングオフェンスが冴えましたが、今回はスターターが予想されるQB#2政本選手が、どれだけ対応出来るか注目されます。満員札止めとなったスタンドのファンが見守る中、コイントスで後半を選択したBigBlueのK#11佐藤選手のキックオフでいよいよ試合が始まります。
ちぐはぐなオフェンス、踏ん張るディフェンス

続くBigBlueのオープニングドライブは、WR#81栗原選手がキックオフボールを自陣48ヤード大きく戻しますが、3rdダウンコンバージョンのパスが失敗し4thダウンパント。2回目のパナソニックの攻撃シリーズは、3rdダウンのパスを失敗させますが、ここでホールディングの反則で逆にダウン更新を許してしまいます。その後パナソニックは、4thダウン4ヤードとなりパントの体型を作りますが、ここでセンターからRB#29牧田選手へボールがダイレクトスナップされダウンを更新。さらに再びBigBlueにホールディングの反則が発生し、ゴール前18ヤードでファーストダウンを更新します。1stダウンのプレーでは、前のTD同様ゴールポスト下のWR#15頓花選手へTDパスが投じられますが、これをDB#25寺中選手がインターセプト。そのままダウンをしてタッチバックとし、窮地を救います。

リズムに乗れないオフェンスですが、その分ディフェンスが踏ん張ります。自陣13ヤードと奥からのスタートとなったパナソニックは、QB#5アンダーソン選手のオープンドローでダウンを更新します。さらにQB#5アンダーソン選手からWR#15頓花選手へボールがトスされると、そこからさらにWR#88木戸選手へボールが渡りますが、DB#1中谷選手とLB#5コグラン選手がファーストダウン更新手前で止めます。2ndダウンショートでは、DB#13神津選手とDL#98森田選手のラッシュを受けながらもQB#5アンダーソン選手はパスを投げますが、これをDB#23保宗選手がジャンピングキャッチでインターセプト。攻撃権を奪い返して、BigBlueの自陣44ヤードからの攻撃が始まります。

失点してもリードを護ったパナソニックは、残り2分余りでさらに点差を広げて折り返したいところ。自陣31ヤードからの最初のプレーでは、RB#33横田選手が左オフタックルを抜けると一気に敵陣に入る21ヤードのロングゲイン。さらにパスが続けて成功し、ゴール前34ヤードでダウンを更新します。ここからTDを狙うパナソニックオフェンスですが、パスの軌道が定まらず3回続けて失敗。K#16佐伯選手が51ヤードのFGを狙います。スナップと同時にラッシュしたDL#92トゥアウ選手は、スクリメージラインを割って入ると、ボールをリフレクト。これで失速したボールはゴールポストに届かずFGは失敗となります。この後BigBlueのプレー中に時計が進み、3-7と僅差の接戦で前半を折り返します。
3Qに一気に反攻、最後もディフェンスが決める

次のキックオフでは、K#8小田倉選手とK#11佐藤選手がトリッキーなキックを見せますが、オフサイドで罰退。蹴り直したキックをDB#12エドワード選手が自陣38ヤードまで戻して、パナソニック後半最初の攻撃が始まります。最初のプレーはRB#33横田選手の左オープン。タックルを受けながらも大きくゲイン。次もRB#33横田選手が左オープンをつきますがDB#1中谷選手、DB#23保宗選手のタックルを受けた後負傷したのかベンチに下がります。QB#5アンダーソン選手のキープで10ヤード前進を許すものの、以後のプレーをディフェンスが防ぎきり、このシリーズは4thダウンでK#16佐伯選手が今度は51ヤードFGを成功させ、10-10の同点となります。

テンポの良いオフェンスは、ディフェンスも活性化させます。RB#26藤本選手を2ヤードのロスタックルに仕留めたDL#34ブルックス選手は、3rdダウンで右にスプリントアウトするQB#5アンダーソン選手の背後からタックル。これでボールが溢れてファンブルとなると、DB#13神津選手がボールを拾い上げてエンドゾーンに運び込みTDとなります。しかしフィールドの判定は、タックル時に「ボールデッド」。これに対してサイドラインからチャレンジが要求されます。しばらくのビデオレビュー後判定が覆り、ファンブルからのリターンTDに変更され、24-10と点差が広がります。結果的に3Qに3TDを奪う猛攻をBigBlueが見せて、試合は最終4Qに入ります。

パナソニックの攻撃は、WR#15頓花選手へのパスで大きく34ヤード前進しますが、その後はDL#34ブルックス選手、LB#6大滝選手、LB#33加藤選手と次々にQBにラッシュ。これでタイミングが狂ったか、投じられたパスをDB#41森岡選手がインターセプトし、攻撃権が移動します。残り3分46秒からのBigBlueの攻撃は、相手のタイムアウトを使い切らせ、さらにP#11佐藤選手のキックはゴール前9ヤードで止まります。時計が止められないパナソニックは、パスに活路を見いだしますがディフェンスも厚く厳しい状況に。3rdダウンロングからのプレーでは、QBのフォワードモーションの右腕をDL#34ブルックス選手が叩き、空中に浮いたボールを自らキャッチ。残念ながらリターンTDにはなりませんでしたが、この試合4回目のパスインターセプトとなりました。この後45秒をニーダウンで流し、激戦を24-17でBigBlueが昨年に続き勝利しました。
「三度目の正直」で決める

同時刻に行われた東地区での準決勝の結果は、13-10で富士通がオービックに勝利し、Japan X Bowlでの対戦は昨年に続きIBM BigBlue対富士通フロンティアーズの対戦となりました。昨年のJXBでは、23-63と完敗。今年のリーグ戦初戦でも6-41と完敗しており、正直なところBigBlue取って楽観的な要素は殆どありません。ただ、敢えて言えば、その6-41の大敗からスタートした今シーズンのチームが、苦しみながらもリーグ戦を過去最高の5勝1敗で勝ち抜き、さらに条件的には不利な3回の関西遠征試合も、すべて勝ち抜け、最後は10-17で敗れたとは言え、その富士通と互角の試合をしたパナソニックと競り勝つところまで成長してきました。焦らず奢らず、ここまでの積み重ねを信じて三週間を有効に活用し、今回は富士通から初勝利を勝ち取って欲しいと思います。Go BigBlue!

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