2019第四節: エレコム神戸ファイニーズ戦の見所

2019/09/30

第三節のパナソニックインパルス(以下、パナソニック)との試合を、二転三転しながらも最後にミスが重なり星を落としたBigBlue。第四節の相手は、関西から遠征してくるエレコム神戸ファイニーズ(以下、エレコム神戸)との対戦になります。エレコム神戸とは、2年前からリーグ戦で対戦が始まり、今回も含めて毎回エレコム神戸が関東に遠征しての対戦になっています。これまでの対戦成績は、Japan X Bowl(JXB)トーナメントの対戦も含めると、3戦3勝と勝ち越している相手です。昨年もリーグ戦最終節で対戦し、序盤は7-10とリードしますが、その後BigBlueのオフェンスが爆発し、55-17の大差で勝利しました。

しかし、続くJXB準々決勝では、BigBlueの遠征試合と立場が逆転したためか、前半リードされて折返し、最後になんとか突き放して勝利する苦しい試合展開になりました。その理由の一つとしては、リーグ戦時にはエースQBのQB#19ソコール選手が欠場していましたが、準々決勝ではオフェンスを指揮してオフェンス戦に持ち込みました。今シーズンは、第二節の試合はプレーをしていませんが、前節のオール三菱ライオンズ(以下、オール三菱)戦では2TDパスと自らもTDランをする等、オフェンス力に関しては十分に準備されていると言えます。一方ディフェンスも、オール三菱戦では1TDに押さえるなど調子を取り戻しており、BigBlueとしても昨年の大量得点は忘れて、慎重なプレーが要求されます。

オフェンスの見所

パナソニック戦では、QB#3クラフト選手がオフェンスを指揮。前半は互いに点の取り合いとなり、シーソーゲームとなりましたが、後半に入るとクラフト選手のパス精度が落ち、思うようなオフェンスが展開出来ませんでした。パナソニックディフェンスの厳しいプレッシャーが理由ですが、今回もエレコム神戸ディフェンスラインの厳しいラッシュが予想されるとともに、DB#1ドレーパー選手を筆頭に、厳しいマークのDB陣が控えており、QBとレシーバーのタイミング精度をどれだけ高く維持出来るか注目されます。BigBlueとしては、メインターゲットのWR#84近江選手、TE#40スタントン選手を軸に、高さで勝負出来るWR#82白根選手、ルーキーで注目されるTE#87松岡選手、伏兵のRB#28伊藤選手、さらにパリエーション豊かなレシーバー陣をどの様に使い分けるかが、この試合の見所でしょう。

そのレシーバー陣の中でも注目したいのは、やはりチームのリーディングレシバーであるWR#84近江選手です。第二節のノジマ相模原戦では厳しいマークに会い、1捕球34ヤードと不満な結果でしたが、その鬱憤を晴らすように前節パナソニック戦では6捕球105ヤード1TDとオフェンスを牽引しました。この試合では、エレコム神戸DB#1ドレイパー選手とのマッチアップが予想されますが、ここでの鬩ぎ合いは見逃せません。さらに、TE#40スタントン選手を筆頭に、TE#87松岡選手、TE#88細谷選手とTE陣の活躍が目立ってきており、ショート・ミドルヤードでの堅実なパスキャッチで確実にダウン更新をするシリーズ構成を作る事が出来るか注目されます。


またRB#28伊藤選手は、本来のランニングバックとしても今シーズンは覚醒しており、サイズは小柄ながらも密度が高い体型を利用して、当たり負けしないプレーが注目されます。通常のランプレーだけで無く、パスプレーでもその走力を生かしてパスキャッチ後にヤードを伸ばす、ランアフターキャッチ(RAC)が魅力で、前節パナソニック戦でも、レシーバーとしては近江選手、スタントン選手に続く3番目の記録となる84レシービングヤードを獲得しています。また、RB#47山中選手も伊藤選手同様今シーズンの活躍が目立つ選手の一人で、確実にヤードを獲得出来るパワーランナーとして存在感を増しています。オフェンスの基軸となるランプレーで、この両選手の活躍でオフェンスシリーズのリズムを作る事が出来るかどうかが、この試合のオフェンスでの見所になります。

ディフェンスの見所

ディフェンスとして最も注意しなければならないのは、QB#19ソコール選手のパスとランです。前節のオール三菱戦では、スクランブルも含めて86ヤードと試合でのリーディングラッシャーを記録しており、BigBlueのDL/LB陣としては、パスポケットを絞り込み、投げさせないことは勿論、ポケットから出る前にタックルをして押さえたいところです。パナソニック戦では、焦りもあったのかタックルをミスしたり、タックルを交わされてそこからロングゲインを許す場面が何度もありましたが、この試合では確実に相手の足を止める堅実なプレーが要求されます。また、ランプレーでは、今シーズンLIXILディアーズ(以下、LIXIL)から移籍したRB#44白神選手も注意が必要です。LIXIL時代にも、その突破力とスクリメージラインを抜けてからの走力に翻弄されましたが、この試合でも注意が必要です。

エレコム神戸のパッシングオフェンスでは、新加入のWR#21アヌワー選手が前節活躍しており、先ずはDB#7宮川選手、DB#13神津選手、DB#20矢部選手、DB#23北村選手達とのマッチアップが注目されます。昨シーズンのQB#19ソコール選手は、どちらかと言えばタイミングパスを通してくる印象がありましたが、今シーズンは積極的に奥へロングパスを投げ込むプレーが増えていると感じられます。これまでの試合でのBigBlue DB陣は、プレーが崩れてから、フリーになったレシーバーへパスを通されて失点する場面が多く見られましたが、マンツーマンカバーが想定されるディープゾーンでの攻防が、この試合の見所の一つになるでしょう。

パナソニック戦で気になったのは、ファーストタックルは勿論、セカンド、サードとタックルに向かうも、そこで止められずにロングゲインを許してしまうプレーが度々あったことです。相手選手の上手さもあるとは思いますが、あと一歩の踏み込み、もう一押しのパッキング、ほんの僅かな差が相手に有利に働く場面が何度もありました。その僅かな差を埋めてかつ相手を上回るプレーを、この試合では見せて欲しいと思います。パナソニック戦では、DL#34ブルックス選手がボールをファンブルさせ、それをすかさずDL#93佐久間選手がリカバーする好プレーがありましたが、相手のミスを誘うだけで無く、さらにそこから相手を上回る積極的なプレーが出来れば、この試合の勝利をぐっと手繰り寄せることが出来ます。スクリメージラインをBigBlueディフェンスが支配することが出来るか、力と力のぶつかり合いがディフェンス最大の見所になるでしょう。

試合の見所

この試合最大の見所は、キッキングゲームであると言っても良いかもしれません。BigBlueのK#11佐藤選手は、ここまでの3試合で2回ずつ6回のフィールドゴール(FG)機会があり、全て成功してきています。また、TD後のトライフォーポイント(TFP)キックも、8回のトライ全て成功しており、ここまで100%の成功率を誇っています。この佐藤選手は、NFL入りを目指して日本のオフシーズンには米国に渡り現地でトレーニングを重ねていますが、エレコム神戸のK#12山崎選手も同じくNFL入りを目指して、佐藤選手とともに現地で共にトレーニングをする仲。山崎選手は、ここまで7回のFG機会で4回の成功(TFPキックは7/7回成功)ですが、この試合では二人のライバル対決が試合の流れを左右する重要なプレーになるでしょう。

3試合が終わり、1勝2敗と再び黒星が先行したBigBlue。JXB準決勝進出には、最低でも4勝が目安となるため、この試合も含めた残り4試合は全勝する気持ちが必須になります。今回同様、一昨年、昨年と相手チームを関東に向かえての対戦は何れも勝利していますが、前節勝ち星を挙げてチームのモメンタムが昇り調子の相手に対して、どれだけ気持ちを切り替えてこの試合を向かえることが出来るか、この二週間の準備が重要になります。パナソニック戦は反省点の多い試合ではありましたが、得る物も多くあった試合でした。悪いところは修正し、良かったところはさらに伸ばして、正念場となる後半戦最初のこの試合を、是非勝利で飾って欲しいと思います。 Go BigBlue!

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