2019第七節: 東京ガス クリエイターズ戦の見所

2019/11/11

前節オービックシーガルズ戦(以下、オービック)を落とし、2015年シーズン以来4年振りにJapan X Bowl (JXB)トーナメント進出が断たれたBigBlue。3年連続のJXB進出が敵わず、非常に残念なことは確かですが、まだリーグ戦が終わったわけではありません。シーズンを締めくくる第七節、最終戦の相手は、昨シーズンプレーオフを勝ち抜き、今シーズンも2勝4敗とBigBlueと並ぶ成績を上げている、東京ガス クリエイターズ(以下、東京ガス)になります。

板井ヘッドコーチ3年目の今シーズンは、リクルーティングが功を奏し、チーム全体の底上げが感じられます。オフェンスは、どちらも2シーズン目のQB#6ウーズィー選手とRB#27ホワイト選手が中心となり、プレーコールに幅が生まれています。ウーズィー選手は、自らも走力があるため、今シーズンBigBlueが苦手としているタイプとも言えます。ディフェンスでも、DE#20レーガン選手、DL#90マッギー選手の二人が加入して厚みが増しています。第五節のノジマ相模原戦では、失点を10点に押さえて勝利へ繋がりましたが、BigBlueのパッシングオフェンスがどこまで通用するか注目されます。

オフェンスの見所

第二節でのQB#2政本選手負傷退場以降、一人でオフェンスを支えているQB#3クラフト選手ですが、ここまでの6試合で107/173回、1530パッシングヤード、18TDパスと、パッシング部門でトップとなっています。また、それに呼応して、レシービング部門でも、TE#40スタントン選手が38補給/457レシービングヤード/3TDキャッチで1位、WR#84近江選手が、28補給/442レシービングヤード/5TDキャッチで2位を占めています。この試合でもその傾向は変わらないと思われ、年間のリーディングパサーとリーディングレシーバーがBigBlueから誕生するか注目されます。

ただし、東京ガスディフェンスは、前節の富士通戦では大量失点を許したものの、第五節のノジマ相模原戦では、相手のパッシングオフェンスを、10/22回、2インターセプト、134パッシングヤードに押さえており、これが15-10での勝利に繋がったと言えます。経験豊富なQB#3クラフト選手と、バラエティに富んだレシーバー陣との連携は十分と思えるものの、やはり試合の途中にはリズムが狂う場面も想定されます。そこに付け入るだけの力を東京ガスディフェンス陣は持っているだけに、最初から最後まで自分達がやるべきプレーを、その通りに実行出来るか、今シーズン準備してきた物が全て発揮できるか、オフェンスユニットとしての集大成が見所になると思われます。

また、例年以上にパッシング重視となった今シーズンは、ラッシングオフェンスの場面が少なく、それ故にシリーズの組み立てに苦労する印象も受けます。そんな中でも、前節オービック戦では、RB#28伊藤選手が5回/30ラッシングヤード、RB#47山中選手が5回/29ラッシングヤードと、キャリー回数は少ないものの、1回あたり約6ヤードの前進をしており、今シーズンの成長株として注目されます。オール三菱戦で活躍したRB#37安齋選手も含めて、若手の3選手が、東京ガスディフェンスに対してどのようなプレーを見せてくれるかも、大きな見所と言えるでしょう。

ディフェンスの見所

東京ガスQBのウーズィー選手は、東京ガスのオフェンススタイルにフィットし、RBのホワイト選手とともに、オフェンスの完成度を高めています。ただ、ランプレーに関して言えば、先ずはRBのホワイト選手、そしてウーズィー選手のキーププレーに集中しており、この二人に対しての対策が課題になります。前節オービック戦では、RB#29李選手、RB#30地村選手に独走TDを4本許していますが、RB#27ホワイト選手の走りはそれに似た、今シーズンBigBlueディフェンスが苦手としている、カットバックタイプのスタイルです。前節オービック戦での反省も含めて、どこまでランプレーに対応出来るか、まずはDL陣LB陣のプレーが注目されます。

オフェンスの核となるQB#6ウーズィー選手ですが、第五節で負傷したのか、前節富士通戦には出場しておらず、この試合での動向が注目されます。ただ、QBが誰であれ、まずはDLがスクリメージラインを制し、相手にプレッシャーをかける事には変わりなく、この試合でもどれだけ相手QBに迫り、サックできるか注目されます。オービック戦では、LB#6大滝選手、LB#57寺林選手がQBサックを記録しており、この試合でも更なる活躍に期待が掛かります。

パスディフェンスでは、WR#9岩越選手をメインターゲットに、前節ではWR#14加藤選手と、RBのホワイト選手へのパスが中心でした。前節のオービック戦では、2TDレシーブを許したとは言え、相手のパッシングヤードを160ヤードに押さえた事は良かったと思います。ただ、さらに欲を言えば、カバーミスと思われるプレーや、不要なインターフェアの反則など、まだまだ課題は見られます。遠投力と正確さに優れた外国人QBが多くのチームで台頭し、DLのプレッシャーを受けながらでもパスを投げ込んでくるのが普通になっている現在、これまで以上にスピードと球際での鬩ぎ合いが試合を左右するようになります。この試合でも、DB陣のマッチアップが見所になる事は間違いありません。

試合の見所

残念ながら前節でオービックに敗れ、リーグ5位以下が確定してしまったBigBlue。対戦形式は異なりますが、2015年にやはりセカンドステージでオービックに敗れ、JXB準決勝に相当するファイナルステージに進出出来なかったとき以来4年振りの結果となります。その前年、2014年にはアサヒ飲料、LIXILとセカンドステージを勝ち抜き、ファイナルステージでは再戦となるLIXILと、リーグ最多得点試合を演じて勝利し、初のJXB進出を勝ち取りました。厳しい言い方をすれば、前回も、そして2年続けてJXB進出中の今回も、前年の結果に知らないうちに甘えが生まれ、無意識に「油断」を招いていたのかもしれません。

「神は細部に宿る」という言葉があります。これはフットボールにも当てはまる言葉で、プレーブック、ゲームプラン、チーム組織、そして試合での実行力、それら全てが揃わないと強いチームにはなれません。一方で、その為に利用出来るリソースであったり時間は有限である以上、何処かで線引きすることも必要です。どこに目標を設定するのか、今シーズンはもう間に合いませんが、来シーズンに向けてはこの瞬間から準備が可能です。今シーズンやるべき事は何だったのか、そしてそれをさらにどこまで伸ばしていくかの、その可能性をリーグ戦最終戦で是非見せて欲しいと思います。 Go BigBlue!

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