2021第四節: 富士通フロンティアーズ戦の見所

2021/10/10

第二節に続き、第三節パナソニックインパルス(以下、パナソニック)戦でも厳しい洗礼を受けたBIG BLUE。リーグ戦の折返し点となる第四節の対戦相手は、今回も強豪の富士通フロンティアーズ(以下、富士通)です。富士通とはリーグ戦で過去8回対戦し、未だに勝ち星の無いチーム。昨年も第二節で対戦し、前半はディフェンスの活躍で互角の展開を見せましたが、後半に入ると力の差が出始め、21-41で敗れました。ここまで大差で敗れる試合が続いているBIG BLUEとしては、厳しい試合が予想されますが、だからこそこの試合での内容が重要になります。

富士通は前節が相手チームの不戦敗により試合が無く、BIG BLUEとの対戦は4週間振りの試合となります。第二節の東京ガスクリエイターズとの対戦では、新加入の外国人QB/WRに苦戦しましたが、この4週間で十分に修正して試合に臨んでくるでしょう。準備万端な相手に対して、厳しい試合が続くBIG BLUEとしては修正するべき課題も多いのですが、挑戦者としてはそう言う状況を克服して上位チームに勝たなければ成長も無い訳で、BIG BLUEとしては大きな試金石になる試合と言えるでしょう。

オフェンスの見所

第三節を終了して、パッシング部門で2位に250ヤード以上の差を付けて1位を維持したQB#2政本選手。しかし内容的には試合が進む毎に成功率・獲得ヤードともに低下しており、内容としては満足行くものではありません。パナソニック戦でのパス成功率は「18/43」と50%を割り込み、オフェンスの組み立てにも苦労する様子が伺えました。相手ディフェンスのプレッシャーの厳しさからか、QB#2政本選手のパスが浮き気味に外れるプレーが増えたように感じられ、さらにレシーバーに対してのカバーも厳しく、課題は多いと言わざるを得ません。

メインターゲットである、TE#40スタントン選手、WR#82白根選手、WR#85鈴木(隆)選手と言ったレシーバーへのマークが厳しくなるのは当然ですが、その分カバーが薄くなるであろう他のレシーバーに対してのプレーに工夫が必要と感じます。第二節のオービックシーガルズ戦ではWR#8スミス選手がチームのリーディングレシーバーとなりましたが、パナソニック戦では1回4ヤードに終わっており勿体ない気がします。また、話題のツインズ、TE#87松岡(直)選手とWR#81松岡(拓)選手も安定した成績を残しており、テンポ良く豊富なレシーバー陣へパスを決めるリズム感のあるオフェンスを期待したいところです。

ランオフェンスでは、3試合で合計233ヤードで一試合平均77ヤードと不満な内容が続きます。それでもパナソニック戦では、それまでの70ヤード余りの結果から90ヤードまで伸ばす事が出来、成長が感じられます。その中でもこの試合で活躍したルーキーRB#32遠藤選手は、パワー有るプレーで相手ディフェンスを押し込みTDを奪うなど、この試合でも活躍が期待されます。また2年目のRB#21佐藤(航)選手も遠藤選手に続く記録をパナソニック戦では見せており、厳しい試合の中でもRB登録の5選手がそれぞれの持ち味を発揮しつつあります。厚い富士通ディフエンスの壁をどの様に攻略するか、この試合オフェンス最大の見所になるでしょう。

ディフェンスの見所

パナソニック戦での「65失点」は、それまでの「63失点(2017年ジャパンXボウル(vs富士通))」を超える、チームとしてのワースト記録更新となってしまいました。理由は色々あるかと思いますが、幾つかのプレーでは上手くディフエンスライン(DL)やラインバッカー(LB)が集められてフィールドが空き、そこにランナーやレシーバーが走り込んで大きくゲインを許す場面があり、しっかりと研究されて準備されてきた様子が伺えました。今回も十分に対策されてくると予想されるので、それを想定した対応策、特に失点を多く許しているランプレー対策に重点を置く必要があるでしょう。

またパナソニック戦で目立った事の一つに、タックルの甘さがあります。相手キャリアーがタックルされる瞬間に微妙に体をずらしたりカットバックでタイミングをずらす上手さもあるのですが、手が掛かっていても外される場面もあり気になります。経験値ではチームトップクラスと言っても良い、DL#34ブルックス選手やLB#35ガンボア選手でもそう言うプレーが散見され、それを相手オフェンスの上手さと諦めるのか、さらにもう一つ上のプレーに昇華させるのか、この試合だけでなく今後のチームとしての正念場とも言えます。

さらに厳しい事を言えば、試合が進むにつれてプレーが雑になっていったようにも感じます。点差が大きく広がって行くにつれて、精神的な余裕が無くなる事も理解出来ますが、基本的な事はいかに自分がやるべき仕事(=プレー)を、どれだけ完璧に実行するかと言う事のはずであり、それは対戦相手や試合状況が何であれ変わらないもののはず。それが次の試合や今後の試合にも生きてくるはずで、そう言う次に繋がる気持ちの強さが、今シーズンの試合ではまだまだ足りないと感じます。試合勝利する事は勿論ですが、その為には個々の選手が一つ一つのプレーで相手との勝負に勝たなければ成立しません。ディフェンスラインとオフェンスラインの勝負、ラインバッカーとランニングバックとの対決、そしてディフェンシブバックとワイドレシーバーの鬩ぎ合い、何処を見ても目が離せない「勝負」を、この試合で必ず見せて欲しいと思います。

試合の見所

昨年の対戦で互角に勝負が出来たディフェンスの成功体験を、この試合でも再現できるかどうかが最大の勝負の分かれ目でしょう。勿論、その試合後半にはアジャストして突き放したように、富士通は最初からしっかりと対策してくるでしょう。それに対して、さらにその上を行く準備をして相手に対峙できなければ、今シーズンだけで無く今後も富士通に対して勝利は望めません。それを見極めるためにも、相手のファーストドライブにどの様に対応して行くかが、この試合での最初の見所になります。TDを許さずにフィールドゴールにとどめるか、あるいは4thダウンパントで攻撃権が移るか、さらにはインターセプトやファンブルリカバリーのビッグプレーでターンオーバーを奪うか、最初のシリーズから熱いプレーが期待されます。

これまでの富士通戦での最多得点は、2016年ファイナルステージでの26得点ですが、これは引き分けに終わった第一節エレコム神戸ファイニーズ戦での得点と同じ。ですから、まずは今シーズンの最多得点を更新する事が、オフェンスの最初の目標になります。QB#2政本選手の左腕(パッシング)に掛かる重圧も大きいと想像されますが、その為にも地上戦であるランオフェンスも、100ヤード台に押し上げる努力も要求されます。パスとランをバランス良く組み立てられるかが、この試合オフェンスとしての見所であり、勝利に繋がる鍵にもなるでしょう。前回好調だったRB#32遠藤選手と同じくパワーランナーであるRB#47山中選手がどれだけ富士通ディフェンスの壁を切り崩せるか注目されます。そして、その間隙をどの様に広げていくのか、オフェンスコーディネーターでもあるクラフトヘッドコーチの閃きが期待される試合となります。残り4試合での3勝がトーナメント進出の必須条件だけに、先ずはこの試合で結果を出して欲しいと思います。

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