2022第一節: 胎内ディアーズ戦の見所

2022/09/04

いよいよ開幕する、2022リーグ戦。今シーズンのX1 Superは、昨シーズンの8チームから4チーム増え、12チームがお正月のライスボウルを目指して対戦します。チーム数が増えたため、昨年までとは異なり6チームずつディビジョンA/Bに別れてまずはリーグ戦5試合を対戦。各ディビジョンの1位から4位までが、ライスボウルトーナメントに進出しますが、下位5位、6位チームは順位決定戦を行い、全体で11位、12位の2チームがX1 Areaとの入替戦に出場します。ライスボウルトーナメントの準々決勝では、一方のディビジョンの1位チームが他方のディビジョン4位チームと、2位チームは3位チームと、それぞれたすき掛けでまず対戦します。まずはリーグ戦で3勝がトーナメント進出の一つの目安となりますが、試合数が昨年よりも3試合減るため、初戦から確実に勝利を勝ち取る必要があります。

その初戦の対戦相手は、リーグ戦では2018年シーズン以来4シーズンぶりの対戦となる胎内ディアーズ(以下、ディアーズ)です。春シーズン中にチーム体制の変更が発表され、活動拠点として新潟県胎内市へ移動する事が発表されました(暫くは現在の調布市で活動継続)。前身チーム時代を含めると、BIG BLUEがXリーグに昇格した2002年に最初に対戦したチームであり、その後もほぼ毎シーズンのように対戦が続き、これまでに最も多く試合をしている相手でもあります。4シーズンぶりの対戦という事で、どちらのチームも最後の対戦からメンバーは大きく変わっていますが、一度は選手を引退したQBの加藤選手が今シーズン復帰したことで、以前のような粘り強いオフェンスが戻ってくる事が予想されます。

 

オフェンスの見所

今シーズンもQB#2政本選手を中心としたパッシングオフェンスが中心になりますが、そのオフェンスを大きく強化すると期待されるのが、新加入のRB#26プレスリー選手です。ニューメキシコ大学の出身で、卒業後はNFLのミネソタバイキングスのプレシーズンゲームにも参加。106ヤードリターンTDを決めるなど活躍しましたが、残念ながら契約には至らず。その後も、NFLのパッカーズ、ファルコンズ、ジガーズ、ジャイアンツ等の練習に参加するなど、これまでの外国人選手の中では最もNFLに近づき最高の実績を残した選手としてシーズン前から注目されています。ランニングバック(RB)として、タックラーに当たり負けしないパワフルなプレーは、RB礒谷選手、RB末吉選手の系譜を受け継ぐオフェンスの核となる選手と言えます。リターナーとしても優れており、得点力を大きくアップさせるゲームチェンジャーとして期待される選手です。

RB陣は移籍により選手が大きく入れ替わり、RB#4鈴木(恵)選手、プレスリー選手の他にはルーキーのRB#20石川選手とRB#28加藤選手が加わります。石川選手は、春の試合にも出場して試合慣れもしており、リーグ戦での活躍にも期待が掛かります。加藤選手は、学生時代は恵まれた体格を生かしたパワーランで有名でしたが、プレスリー選手のコーチングもありさらにその走りに磨きがかかっています。RB陣は二人がリーグ戦初経験という事で、経験不足の不安はありますが、昨シーズンのオフェンスの課題であった、ショートヤードやゴール前での決定力不足解決に向けて、大きな戦力が整ったと言えるでしょう。それに対して、RB陣がどの様に答えを出してくれるか、この試合でのオフェンスの大きな見所と言えます。

昨シーズンのリーグ戦では、オフェンスの総得点はパナソニックインパルスの251得点に続く223得点を獲得しており、決して得点力で劣っているわけではありません。QB#2政本選手は、1965パッシングヤードを記録して、昨シーズンのリーディングパサーを獲得しました。不満が残るのは、パス成功率が56%とやや物足りないところ。TDパス数こそ19本と、これもリーグトップの本数ですが、やはりパスの精度を上げて点数をさらに積み上げたいところです。一方で春の交流戦では、QB#9馬島選手がパス・ランとも活躍し、3シーズン目で独自のポジションを確立したように見えます。RB陣の充実によりオフェンスフレーの幅が広がると同時に、趣の異なる二人のQBの経験値も上がり、プレー選択の厚みが増してくることが期待出来ます。過去にはXリーグ記録となる点の取り合いを演じた相手でもあるディアーズに対して、競り負けないオフェンスプレーが出来るか注目されます。

 

ディフェンスの見所

今シーズン最も優先される課題は、やはりディフェンスの再構築と言えるでしょう。総得点ではリーグ2位のオフェンス力を持ちながらも、リーグ戦前半でのトップ3チームとの対戦を大差で敗れたことが影響し、総失点はリーグ最下位の249失点を記録しました。後半は苦しみながらも立て直しに成功し、接戦ながらもリーグ戦を4位で通過し、前回大差で敗れたパナソニックインパルスとは、最後まで接戦を演じるまでに持ち直したことは評価出来ます。今シーズンは、昨年のように後半でリカバリー出来るチャンスは無く、最初から最後まで集中した試合内容が要求されます。その為の切り札として期待されるのが、5シーズン振りに監督兼ディフェンスコーディネーター(DC)としてフィールドに復帰した山田晋三DCの采配です。2017年までのヘッドコーチ(HD)時代も、DCを兼任してディフェンスのプレーを出していましたが、当時から大きく替わったメンバーをどの様に活用するのか、サイドラインからのサインが注目されます。

ディフェンスの中で先ず注目されるのは、最前列のディフェンスライン(DL)の二人。一人は、4シーズン振りにチームに復帰をした、DL#8森田選手。副将として山田DCとともにBIG BLUEディフェンスを創り上げた一人であり、エッジラッシャーとしてQBに迫る様子は闘志溢れ、ビッグプレーを量産してきました。その激しいプレー故、いつも傷だらけのヘルメットがシンボルでも有りましたが、この初戦でどれだけその勲章を得ることが出来るか注目されます。もう一人の注目選手は、今シーズンotonari福岡SUNSから移籍したDL#99島野選手。立命館大学時代は、主将だったWR#84近江選手をサポートする副将としてチームを支え、試合ではその体格を生かした迫力有るプレーでQBにプレッシャーを与え続けました。DLの守護神DL#34ブルックス選手とのコンビネーションは、リーグ随一と言っても良いでしょう。

ルーキーでの注目株としては、アサヒ飲料チャレンジャーズ(以下、チャレンジャーズ)から移籍したDB#7テイラー選手も見逃せません。チャレンジャーズでは、ラインバッカー(LB)として3シーズン活躍し、ディフェンスリーダーとして活躍してきました。今回のチーム登録はディフェンスバック(DB)ですが、実際の試合ではLB的立ち位置も期待されるストロングセーフティー(SF)としての活躍が期待されます。ランディフェンスが今シーズンも課題の一つと想定されますが、それを補完する重要な戦力と言えます。何よりも、チャレンジャーズですでに3シーズンのXリーグ経験があるため、即戦力として活躍が期待出来る部分は大きいでしょう。また、学生時代は、フロリダ大学ゲーターズでチームキャプテンを務めるなど人望も厚く、ディフェンスの要としての活躍も期待されます。BIG BLUEでのファーストタックルは必見です。

 

試合の見所

4シーズンぶりにX1 Superに戻ってきたディアーズとの対戦は、全く新規のチームとの対戦と言って良いでしょう。一方でQB加藤選手の復帰や、当時のパスターゲットであったWRの前田選手、田邊選手、石毛選手の活躍も想定され、まずは以前のようなオフェンス戦がこの試合も想定されます。それ故BIG BLUEオフェンスとしては、まずはQB#2政本選手のプレーコールが注目されます。レシーバー陣のルーキーはWR#18井上選手一人のため、良くも悪くもオフェンスのパスユニットは昨年と変わらない状態。しかし、昨年と同じパフォーマンスでは苦戦が予想され、どれだけそれ以上のプレーをこの初戦から出す事が出来るかが大きな課題であり見所とも言えます。ディアーズDB陣としても、この一戦に向けてレシーバー対策は十分に準備してくるでしょう。その想定をどれだけ上回るプレーを見せられるかが、勝利への鍵となります。

ディフェンスにおいては、どれだけ粘ったプレーを続けられるかが最初の課題となるでしょう。昨シーズンの対戦では、一回のロングゲインやテンポ良いプレーで一気に失点するシリーズが多く、一度そう言う状態に陥るとそこから脱することが出来ずに失点が続くことが反省点でした。実力差以前に、精神的な部分での脆さを感じた昨シーズン前半の戦いから成長し、今シーズンはどれだけタフなディフェンス戦を展開出来るか注目されます。特にディフェンスには、14名のルーキーが加わっており、この新しいメンバーがどの様に起爆剤となって今シーズンのBIG BLUEディフェンスを活性化させるか注目されます。山田DCの手腕とともに、ディフェンス陣の力強い活躍が、今シーズンのBIG BLUEを占う大きな見所となるでしょう。

アーカイブ

BIGBLUE PARTNERS

日本情報通信株式会社 AIT 協和警備保障株式会社 SoftPlex BELL GROUP PM Global E-net UOS 日立チャンネルソリューションズ株式会社 AEON MALL イオンモール幕張新都心 BATHCLIN ADP 幕張温泉 湯楽の湯 urgent! Drone Center JETSTROKE R&Y RENTAL JOY ROUTE