2022第五節: パナソニックインパルス戦の見所
2022/10/29
シーソーゲームの接戦で厳しい試合が続くものの、ここまで負け無しの四連勝で最終節の試合に臨むBIG BLUE。その対戦相手は、圧倒的な点差で同じく四連勝中のパナソニックインパルス(以下、インパルス)です。昨シーズンも無敗でリーグ戦を勝ち抜け、ライスボウルトーナメントではBIG BLUEと対戦。4Q序盤までBIG BLUEがリードするものの、4Qに2TDを獲得し終盤に一気に逆転をしてライスボウル進出。しかし、最後に富士通フロンティアーズに敗れたインパルスは、雪辱に向けて様々な補強をしており、昨年以上に厳しい対戦が予想されます。
オフェンスでは、日本トップクラスのレシーバーである、WR#14ブレナン選手を筆頭に大型補強を実施。ディフェンスも同じく多くの有望選手が加入しています。その結果、オフェンスではX1 Super 12チーム唯一総得点で200点を超える226得点を上げ、ディフェンスでは最少総失点の17失点という徹底ぶりです。BIG BLUEも、得点力では12チーム中3位の139得点を獲得していますが、90得点近い差があります。ディフェンスも、BIG BLUEは12チーム中6位の90失点とこちらも大きな開きがあり、このオフェンス・ディフェンスの差をどれだけ縮めて勝利に繋げるかが注目されます。
オフェンスの見所
今シーズンのBIG BLUEオフェンスの特徴は、昨シーズンまでの「パッシングプレーで勝負するオフェンス」から、「ランプレーでも勝負出来るオフェンス」に変貌した事でしょう。NFLに最も近づいた外国人選手として、シーズン前から話題になったRB#26プレスリー選手はその評判通りの活躍で、ここまでの四試合で毎試合TDを獲得しています。その活躍に刺激されてか、同じくサイズのあるパワーランナーのルーキーRB#28加藤選手も力強い走りを見せています。そのパワーランが生きているため、カットバックランナーのRB#4鈴木(恵)選手のプレーも生きてくるという相乗効果がオフェンスに厚みをもたらしています。
昨シーズンのライスボウルトーナメントでのインパルスとの対戦は、パス獲得ヤードが411ヤードに対して、ラン獲得ヤードは16ヤードという、極端なパッシングオフェンスでした。今シーズンはランオフェンスが好調なため、昨シーズンと比べるとパスオフェンスは控え気味ですが、得点力のある相手との対戦だけに昨年以上にパッシングオフェンスが活躍しないと勝機は望めません。第二節までは、リーディングパサーを記録していたQB#2政本選手は、その後の第三節以降はパスを抑え気味にしている印象があります。オフェンスコーディネーターでもあるクラフトヘッドコーチ(HC)としては、トーナメント戦も含めての戦略があるのかもしれませんが、この試合でどの様なゲームプランを見せてくれるのかが最大の見所と言えるでしょう。
今シーズンは、逆転が繰り返されるシーソーゲームが続きますが、不思議な事に逆転されても焦りは見られず、再逆転できるという自信のようなものを毎回感じながら安心して試合を見ることが出来ます。まだまだ課題も感じられるオフェンスですが、計算出来るランプレーがある事で、昨年には無かった余裕が感じられます。ただ、ここまでの試合では、その余裕を得点に繋げる機会を活用できていない場面も多く、それ故に、この試合でもう一段成長したオフェンスを見せることが出来れば、インパルスに勝利して、リーグ戦一位通過の可能性も大きくなるでしょう。
ディフェンスの見所
ディフェンスも、総失点数は多いものの、オフェンス同様安定感と安心感を持ってプレーを見ることが出来るのが今シーズンの成長と感じます。その要因は、日本トップクラスのディフェンスライン(DL)であるDL#99島野選手の加入と、数シーズンに渡ってXリーグでの実績のあるDB#7テイラー選手の加入が大きいと言えます。DL#99島野選手は、DL#8森田選手とともに、QBサック数ではリーグトップの記録を残しています。強力なオフェンスライン(OL)を有するインパルスですが、DL#99島野選手と、DL#34ブルックス選手の左右からの強烈なラッシュでどれだけインパルスオフェンスを苦しめることが出来るかは、大きな見所と言えるでしょう。
最前列のDLだけで無く、その後ろのラインバッカー(LB)陣が厚みを増していることも、ディフェンス活躍の理由と言えます。チームリーダーのLB#57寺林選手を筆頭に、チーム最年長ながら一番元気なLB#22中山選手。さらには、確実なタックルで活躍しているLB#17茂木選手、LB#43本田選手、LB#42酒井選手ら若手選手の活躍も目立ちます。インパルスには、リーディングラッシャーのRB#5ミッチェル選手がおり、ここまで成功しているランディフェンスが、この試合でどれだけ効果を発揮できるか注目されます。
ランオフェンス以上に強力なパッシングオフェンスを有するインパルス。DB陣にとっては、これまで以上に厳しいマッチアップが予想されます。今シーズンの加入ながら、既にチームにフィットしているインパルスQB#2ヘンダーソン選手のパスは要注意ですが、日本人QBのQB#12荒木選手も活躍しており、バラエティに富んだインパルスオフェンス対策は難しいでしょう。有る程度の失点は覚悟するとしても、昨年のリーグ戦の時のように、ズルズルと最後まで失点を許すことは絶対に避けないといけません。スピードとテクニックではリーグ随一のインパルスレシーバー陣に対して、練習ではWR#84近江選手やWR#82白根選手といった、やはり日本トップクラスのレシーバー陣と対決して技術を磨いているDB陣の活躍が見所になるでしょう。
試合の見所
昨シーズンのライスボウルトーナメントでの対戦では、オフェンスは意表を突いたとも見える「パスオンリー」のプランが非常に効果的でした。この試合のスコアは、BIG BLUE 31-38 インパルスでしたが、31失点はインパルスとしてこのシーズンの最多失点試合でもありました。それ故に、今回の対戦ではパスディフェンスは十分に準備をしてくる事は確実です。それに対して、今シーズン好調なBIG BLUEのランオフェンスがどれだけ補完し、さらに獲得ヤードを積み上げられるかが、勝利を掴む最初の一歩になります。ディフェンスでは、同点に追いつかれる4Q序盤までは互角に渡り合えたと言えますが、インパルスオフェンスの中心で今回も活躍が予想されるRB#5ミッチェル選手のラン対策には課題が残りました。ここまでのリーグ戦では、他チームのランプレー対策結果を出しているランディフェンスが、この試合でどれだけ機能するか注目されます。
今シーズン初の関西遠征試合は、昨シーズン最後の試合となったインパルスとのライスボウルトーナメント準決勝以来の対戦です。過去の試合では、遠征試合をさほど苦にせず、15戦9勝5敗1分の戦績のBIG BLUEですが、2018年シーズンでの遠征試合3戦3勝を最後に、それ以降の遠征試合は5戦4敗1分と3シーズン勝星が無く苦戦が続いています。この試合では、そのジンクスを是非打ち破り、続くライスボウルトーナメントへの弾みとしたいところです。今の所、X1 Super 12チーム中、最も隙の無いチームのインパルスに対するためには、まず自分達がミスをしては勝負になりません。今シーズンはシーソーゲームが続くBIG BLUEですが、それに打ち勝って来た精神力は高く評価されています。この試合では、その真骨頂とも言える内容のプレーを全員が実現し、今シーズンで最高の内容にして欲しいと思います。
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