あるOBの呟き- 第三節: vs オービックシーガルズ戦
2024/10/02
2024リーグ戦第三節は、ディビジョン内対戦最後の試合。その相手は、同じ千葉県の習志野市を拠点とするオービックシーガルズ(以下、オービック)との「千葉ダーピー」の対戦です。ここまでのオービックは、初戦の東京ガスクリエイターズ(以下、東京ガス)戦では、途中まで接戦となる苦しい展開でしたが、最後に地力の違いで突き放し勝利。第二戦のオール三菱ライオンズ(以下、オール三菱)戦は、その反省からか84-0と完勝し、その勢いのままこの千葉ダービーでの勝利を狙って来ています。2年目QBのQB#17クルカ選手が更にオフェンスに馴染み、ホットラインのTE#85ホフ選手、WR#18渡邊選手へのパスは一発TDの威力があり、BIG BLUEにとっては厳しい対戦が予想されます。
決して相手を見くびっていたわけでは無いけれど、時間を掛けて準備してきたゲームプランと戦力の充実がピタリと合致し、BIG BLUEオフェンスを完封した東京ガス戦は、色々な意味でチームにとって衝撃だったと思います。ディフェンスに関しては、失点は許したものの十分対応可能な範囲の内容でしたが、特に無得点に終わってしまったオフェンスに関しては、更に強豪のオービックと戦うためには何としても得点力を取り戻す必要があります。東京ガス戦のオフェンスを見る限りでは、今シーズンの新しいオフェンスデザインに対応したゲームプランが十分に生かされていないように見えます。この二週間でどれだけ成長したか、その真価が問われる試合になりそうです。
スタートは成功、しかし最後にミス

続くオービックの攻撃では、厳しいラッシュに手元が乱れたかQB#17クルカ選手が2回続けてパス失敗。しかし、WR#5西村(有)選手へのパスでダウン更新をすると、今度はRB#32西村(七)選手がランでボールを敵陣まで進めます。QB#17クルカ選手のキープをDL#10山本選手が4ヤードでタックルすると、次のTE#85ホフ選手へのスクリーンはLB#22中山選手が2ヤードでタックル。RB#32西村(七)選手のワイルドキャットのランプレーは、DL陣のギャングタックルで1ヤードに押さえ、このシリーズを4thダウンパントに押さえます。

続くオービックの攻撃中に試合は2Qに入ります。QB#17クルカ選手は厳しいラッシュを受けながらも一気に奥を狙いますが、これは失敗。オービックは4thダウンパントで攻撃を終わります。次のBIG BLUEの攻撃には、QB#17シノディノス選手が登場。しかしTDを奪った最初のシリーズのようには行かず、厳しいラッシュを受けてパスが通らず、こちらも4thダウンパントで終了します。次のオービックの攻撃も、RB#32西村(七)選手のランを、DL#52山岸選手が2ヤードで止めれば、相手の反則罰退の後、QB#17クルカ選手がエクスチュンジミスからボールをファンブルするなど、プレーが定まらず、このシリーズもパントで終了します。ただBIG BLUEも続く攻撃シリーズはパントで終わり、BIG BLUEのTDシリーズのあと、それぞれ3回の攻撃シリーズが全てパントで交替する膠着状態となります。

2Q残り1分48秒からのBIG BLUEの攻撃は、QB#2政本選手が登場しますが、反則もあり後退して4thダウンパントに終わります。逆に追加点のチャンスを掴んだオービックですが、ターゲットを探す時間が掛かると、DL#99島野選手がQB#17クルカ選手の腕を叩きボールがファンブル。これをDL#31菊池選手がリカバーし、2Q 52秒を残して攻撃権が戻ってきます。QB#2政本選手からWR#84近江選手へパスを投じると、近江選手のRACも伸びますが惜しくもエンドゾーン前でタックルされ4ヤードが残ります。ここからパス、ラン、ラン、とエンドゾーンを狙いますがオービックの守備も堅く4thダウン1ヤードが残ります。ここでサイドラインからの指示はFGではなくギャンブル。QB#2政本選手が右側へハンドオフフェイクをすると反転をして反対側へ走り出しますが、これをDL#99トゥロターショーン選手が見逃さずタックル。残念ながら追加点はならず、7-7のまま前半を終了します。
最後まで諦めない気持ち

後半2回目のBIG BLUEの攻撃シリーズには、QB#2政本選手が登場。RBには今シーズン初プレーとなるRB#28加藤選手が入ると、確実にボール勧め、3rdダウンではWR#18井上選手へダウン更新のバスが通ります。しかし、その後の攻撃でバスが通らず、このシリーズもパントで攻撃権が移動します。このオービックの攻撃中に試合は4Qに。敵陣38ヤードからQB#17クルカ選手は一気にエンドゾーンを狙いますが、今度は手前にDB#24岸野選手が入るとジャンプ一閃してボールをインターセプトし窮地を救います。ところが、QB#17シノディノス選手からRB#6柴田選手へのピッチパスが柴田選手のショルダーに当たると、ボールは後方へ跳ね返りエンドゾーンにまで達します。このボールをLB#6高橋選手が確保しTD。何とも言いようが無い形で7-21と点差が広がってしまいます。

4Qも半分を過ぎたところで1TD差の攻防は、BIG BLUEに徐々に流れが傾き出します。K#11福岡(勇)選手のキックオフはタッチバックギリギリの3ヤードでRB#32西村(七)選手がキャッチしてリターン開始。しかしカバーチームが素早く走路を塞ぎ、オービックは自陣7ヤードからの攻撃となります。RB#38荒竹選手のランをDL#8森田選手がゲイン無しで止めれば、ダウン更新のパスをLB#27田尾選手が防ぎ4thダウンパントに押さえます。このパントが伸びず、オービック陣47ヤードでボールデッドとなり、BIG BLUEの攻撃に移ります。

時間を消費して逆転逃げ切りを狙いたいオービックは、パスで前進を図りますが、DB陣が猛烈なラッシュを掛けてキャッチと同時にダウンとなるプレーが続き、4thダウン1ヤードでパントを蹴り攻撃権が移動します。残り1分30秒自陣47ヤードから、今度は逆転のチャンスを掴んだBIG BLUEは、RB#6柴田選手へのパスで敵陣に入ると、更に4thダウン2ヤードではギャンブルでQB#2政本選手が自ら走りダウンを更新。ゴール前25ヤードでファーストダウンとなりますが、残り時間は7秒となりBIG BLUEは最後のタイムアウトをとり時計を止めます。東京ガス戦では、今回よりも距離は長かったものの、3回のFGを失敗したK#11福岡選手ですが、今回の43ヤードFGは相手のラッシュをものともせずに高く蹴り上がり、ゴールポストを見事に通過。昨シーズンのノジマ相模原ライズ戦のサヨナラFG同様、劇的なキックが成功し、24-21でオービックから7年振りの勝利を勝ち取りました。
7年振りの勝利、そして次へ
正直なところ、東京ガス戦が終わった直後には、このままではオービックに大差で敗れることは確実と感じていました。幸いにも、金曜日に東京ガス戦があり、その後いつもよりは少し長いインターバルも功を奏したのかもしれませんが、ここまでの2試合で見せたプレーとは違う、格段に成長した様子が伺えました。
なんと言ってもオフェンスは、そのシリーズの中でリズムが感じられるようになったと思います。これまでの試合のオフェンスのプレーは、まるで一つ一つのプレーがクジを引いて決めているような繋がりの無さであったり、意表を突くと言うよりは突発的な印象を受ける事が多くありました。今回は、まだそういう要素は少しは感じられるものの、シリーズの中で連続性のようなものを感じられ、好感が持てる気がします。また、これまで余り見なかった、ゴール前1ヤードでの力勝負でのTDが2回もあり、こういうプレー選択は新しいオフェンスの片鱗と言っても良いと感じます。さらにOL陣にもまとまりが生まれてきており、ランプレーでのスクリメージライン上での勝負やパスプロテクションにおいても、これまでよりも安定感が生まれていると感じます。
ディフェンスは、これまでの試合でも決して悪い内容では無かったと思いますが、より強力なオービックOL陣に対してかなりプレッシャーを掛けており、今後の試合でも期待が生まれます。また、ランディフェンスにおいては、オービックのラッシングヤードをトータル26ヤードに押さえており、これはこれまでにない結果だと思います。また、パスディフェンスではパスキャッチは許すものの、そこで複数の選手が即座にタックルをして、そこからのRACは許さないプレーが数多く見られたと思います。あくまで印象だけですが、本来のパッシングヤードのうち、30~40%位は減らしておりそれはRAC阻止の効果が出ているような気がします。
まだまだリーグ戦は続きますし、その先のライスボウルトーナメントでは更に厳しい対戦が予想されます。この勝利を、さらに大きく伸びるための糧にして、次の試合でも勝利を勝ち取って欲しいと思います。
- 2025年4月(2)
- 2025年3月(3)
- 2025年2月(1)
- 2025年1月(1)
- 2024年12月(2)
- 2024年11月(6)
- 2024年10月(6)
- 2024年9月(5)
- 2024年8月(2)
- 2024年7月(4)
- 2024年6月(1)
- 2024年5月(5)
- 2024年4月(4)
- 2024年3月(2)
- 2024年2月(4)
- 2024年1月(2)
- 2023年12月(5)
- 2023年11月(7)
- 2023年10月(10)
- 2023年9月(9)
- 2023年8月(3)
- 2023年7月(4)
- 2023年6月(2)
- 2023年5月(5)
- 2023年4月(4)
- 2023年3月(2)
- 2023年2月(4)
- 2023年1月(3)
- 2022年12月(2)
- 2022年11月(7)
- 2022年10月(6)
- 2022年9月(7)
- 2022年8月(3)
- 2022年7月(5)
- 2022年6月(4)
- 2022年5月(6)
- 2022年4月(3)
- 2022年3月(2)
- 2022年2月(1)
- 2022年1月(1)
- 2021年12月(5)
- 2021年11月(8)
- 2021年10月(6)
- 2021年9月(6)
- 2021年8月(4)
- 2021年7月(2)
- 2021年6月(1)
- 2021年5月(1)
- 2021年4月(7)
- 2021年3月(3)
- 2021年2月(1)
- 2021年1月(2)
- 2020年12月(3)
- 2020年11月(7)
- 2020年10月(9)
- 2020年9月(2)
- 2020年8月(7)
- 2020年7月(6)
- 2020年6月(3)
- 2020年5月(3)
- 2020年4月(4)
- 2020年3月(7)
- 2020年2月(4)
- 2020年1月(1)
- 2019年12月(2)
- 2019年11月(4)
- 2019年10月(5)
- 2019年9月(7)
- 2019年8月(2)
- 2019年7月(2)
- 2019年6月(9)
- 2019年5月(4)
- 2019年4月(3)
- 2019年3月(3)
- 2019年2月(1)
- 2019年1月(1)
- 2018年12月(3)
- 2018年11月(5)
- 2018年10月(5)
- 2018年9月(7)
- 2018年8月(6)
- 2018年7月(2)
- 2018年6月(9)
- 2018年5月(3)
- 2018年4月(4)
- 2018年3月(4)
- 2018年2月(3)
- 2018年1月(2)
- 2017年12月(7)
- 2017年11月(10)
- 2017年10月(13)
- 2017年9月(12)
- 2017年8月(10)
- 2017年7月(3)
- 2017年6月(16)
- 2017年5月(12)
- 2017年4月(12)
- 2017年3月(8)
- 2017年2月(4)
- 2017年1月(4)
- 2016年12月(2)
- 2016年11月(7)
- 2016年10月(8)
- 2016年9月(7)
- 2016年8月(4)
- 2016年7月(4)
- 2016年6月(5)
- 2016年5月(12)
- 2016年4月(10)
- 2016年3月(4)
- 2016年2月(5)
- 2016年1月(3)
- 2015年12月(1)
- 2015年11月(6)
- 2015年10月(7)
- 2015年9月(8)
- 2015年8月(4)
- 2015年7月(8)
- 2015年6月(2)
- 2015年5月(4)
- 2015年4月(8)
- 2015年3月(2)
- 2015年2月(4)
- 2015年1月(5)
- 2014年12月(13)
- 2014年11月(9)
- 2014年10月(6)
- 2014年9月(8)
- 2014年8月(6)
- 2014年7月(3)
- 2014年6月(5)
- 2014年5月(7)
- 2014年4月(4)
- 2014年3月(6)
- 2014年2月(2)
- 2014年1月(3)
- 2013年12月(5)
- 2013年11月(8)
- 2013年10月(10)
- 2013年9月(7)
- 2013年8月(3)
- 2013年7月(3)
- 2013年6月(4)
- 2013年5月(4)
- 2013年4月(6)
- 2013年3月(4)
- 2013年2月(2)
- 2013年1月(3)
- 2012年12月(6)
- 2012年11月(5)
- 2012年10月(11)
- 2012年9月(8)
- 2012年8月(10)
- 2012年7月(4)
- 2012年6月(4)
- 2012年5月(10)
- 2012年4月(4)
- 2012年3月(2)
- 2012年2月(3)
- 2012年1月(5)
- 2011年12月(3)
- 2011年11月(9)
- 2011年10月(11)
- 2011年9月(12)
- 2011年8月(4)
- 2011年7月(4)
- 2011年6月(11)
- 2011年5月(4)
- 2011年4月(2)
- 2011年3月(2)
- 2011年2月(7)
- 2011年1月(3)
- 2010年12月(4)
- 2010年11月(6)
- 2010年10月(6)
- 2010年9月(8)
- 2010年8月(3)
- 2010年7月(1)
- 2010年6月(3)
- 2010年5月(3)
- 2010年4月(4)
- 2010年3月(2)
- 2010年2月(1)
- 2009年12月(2)
- 2009年11月(5)
- 2009年10月(7)
- 2009年9月(4)
- 2009年8月(2)
- 2009年7月(3)
- 2009年6月(3)
- 2009年5月(3)
- 2009年4月(4)
- 2009年3月(4)
- 2009年2月(3)
- 2008年11月(1)
- 2008年10月(2)
- 2008年9月(2)
- 2008年6月(1)
- 2008年5月(1)
- 2008年4月(1)
- 2007年11月(1)
- 2007年10月(2)
- 2007年9月(2)
- 2007年5月(2)
- 2006年11月(1)
- 2006年10月(3)
- 2006年9月(1)
- 2006年5月(2)
- 2006年1月(1)
- 2005年11月(1)
- 2005年10月(2)
- 2005年9月(2)
- 2005年5月(1)
- 2005年4月(1)
- 2005年1月(1)
