パールボウル2019: オービックシーガルズ戦の見所

2019/06/09

昨年同様、オーバータイムにもつれたノジマ相模原ライズ(以下、ノジマ相模原)とのパールボウル準決勝戦を制し、4年連続4回目のパールボウル決勝進出を決めたBigBlue。その対戦相手は、昨年のXリーグチャンピオン富士通フロンティアーズ(以下、富士通)を35-24で破ったオービックシーガルズ(以下、オービック)となり、3年連続3回目の対戦となりました。2年前の対戦では、4Q中盤に2点差まで追い上げるも、その後オービックの堅守に阻まれて敗れ、昨年の対戦では、オフエンスは無得点のまま大差で敗れており、今回は勝利で春のシーズンを締めくくりたいBigBlue。しかし好守共にさらにパワーアップしたオービックには、今回も厳しい試合が予想されます。

準決勝進出4チームの中でオービックは、ブロック予選での得点は118点と唯一100点台を記録。失点も最小の3失点と、好守共に隙がありません。オフェンスでは、2年目QBのQB#3ハワード選手を軸に、ベテランのWR#18木下選手、WR#81水野選手、若手ではWR#84西村選手、WR#86前田選手とパッシングオフェンスが好調。さらにランプレーでは、日本を代表するランニングバック(RB)と言っても過言では無いRB#29李選手の活躍が目立っています。ディフェンスでも、ケビンジャクソン選手が引退した穴を、NFLキャンプ経験もあるDL#17ファナイカ選手が加入し、さらにはベテランのDL#20平澤選手が移籍し、フロントラインの強化も万全。好守共に最も完成度の高いチームに仕上がっています。

オフェンスの見所

昨年に続き、今シーズンもタイブレークで決着がついたノジマ相模原との準決勝。1回目のタイブレークでは、フォースダウン残り8ヤードからのギャンブルで、QB#2政本選手からのパスをキャッチしたWR#84近江選手は、見事なランアフターキャッチ(RAC)でエンドゾーンまでボールを運びTD。続く2回目のタイブレークでは、シリーズ途中で交代したQB#3クラフト選手が落ち着いてTE#40スタントン選手へのTDパスを通して、勝負に王手を掛けました。このレシーバー二人に、WR#85鈴木選手、WR#14前田選手の四人で、パッシングヤードの80%以上獲得しており、この試合でもこの4選手のプレーが注目されます。特に闘志溢れる近江選手の活躍が注目されます。

一方で、ランオフェンスに関しては、QB二人でラッシング記録を事実上占めており、さらにその多くがパスプレーからのスクランブルであった事を考えると、ラン・パス共にこの試合での対策、特にオフェンスライン(OL)が重要になります。特にオービックのディフェンスライン(DL)は、新戦力の加入で昨年以上に充実しており、ノジマ相模原戦以上に厳しい試合になる事は確実です。ノジマ相模原戦では、サイドから相手ディフェンスが進入しプレーが何度も崩されましたが、昨年の対戦でも厳しいライン戦に苦しめられて、オフェンスは前進する事が出来ませんでした。富士通戦でのオービックディフェンスは、QBのバードソン選手を押し戻し-55ヤードを記録。それ故に富士通のラッシングヤードは23回で4ヤードとなり、圧倒的な力を見せました。厳しい対決になりますが、今回はBigBlue OLとしての意地を見せて欲しいところです。

ノジマ相模原戦での勝因の一つは、K#11佐藤選手のキックであることは間違いありません。フィールドゴール(FG)では、5回のうち4回成功(12得点)。その中には、最長51ヤードのFGも含まれており、4Q終了時点のTD数では相手に負けていたものの、FGでそれを埋め合わせており、今回の試合でもいかに得点をしてシリーズを完結するか、K#11佐藤選手のキックプレーがこの試合でも大きな見所になります。それはFGトライだけでなく、TD後のトライフォーポイント(TFP)も同じで、厳しいラッシュを受けながらもTFPキックを確実に成功させる冷静なプレーが、最後に試合を決定する事になりそうです。

ディフェンスの見所

ノジマ相模原戦では、スクリメージラインを割りQBにプレッシャーを掛け続けたBigBlueのDL陣。2試合目となり試合感も戻ってきたDL#92トゥアウ選手を中心に、DL#96植村選手、DL#93佐久間選手、DL#44福岡選手と好プレーを見せています。しかし、オールジャパンクラスが揃うオービックOL陣に対しては、より厳しい対戦が予想されます。特に過去オービックRB陣には、スクリメージラインが塞がれても、そのままオープンに走り出されてロングゲインを許す場面が何度もありました。LB陣のLB#5コグラン選手、LB#6大滝選手、LB#22中山選手らベテラン勢の機動力が注目されますが、今シーズンDLからLBにポジションを移したLB#90遠藤選手がノジマ相模原戦でも良い動きを見せており、これにルーキーのLB#33茂木選手といった若い手選手の活躍に期待したいところです。DL/LB陣としては、まずはRB#29李選手対策、そして次にQB#2ハワード選手対策をどの様にこの試合で展開するか、ディフェンスチームの活躍が最大の見所と言って良いでしょう。

DB陣も再び厳しいパッシングチームとの戦いとなり、ノジマ相模原戦以上の好プレーが要求されます。最もマークするべき相手は、WR#86前田選手でしょう。富士通戦では、7回捕球148レシービングヤード1TDという活躍。WR#18木下選手、WR#81水野選手というベテランターゲットだけで無く、春はこの前田選手と若手のWR#84西村選手の二人の若手とのマッチアップに注目です。ノジマ相模原戦では、2Q終盤一気にTDを狙うレシーバーに、ぴったりとマンツーマンでカバーをしていたDB#1中谷選手がパスをインターセプトをして窮地を救い、そこからWR#85鈴木選手へのTDレシーブが生まれ、前半追撃の態勢で折り返す事が出来ました。春の試合故に、リスクを恐れず大胆なプレーを見せて欲しいと思います。それが、次の秋のリーグ戦にも繋がるはずです。ただDB陣にとっては、メインのパスカバー以上に、オービックのRB/QBのランディフェンスに、これまで以上に負担を強いられる事も確実。移籍組のDB#7北村選手がノジマ相模原戦で良いプレーを見せてくれましたが、ベテランのDB#20矢部選手、DB#41森岡選手と、ランストップに自信のある選手達の活躍にも注目です。

試合の見所

対オービック戦では、2017年のリーグ戦開幕戦で初勝利を挙げたものの、同年春のパールボウル決勝でも、昨年の決勝でも敗れており、苦手としているチームの一つです。BigBlueとしては、昨年の試合でオフェンスは得点をする事が出来ず、DL#92トゥアウ選手のセーフティの2点止まりだった雪辱を何としても果たす必要があります。マークが厳しくなるであろうWR#84近江選手が、どれだけ相手との勝負に勝てるか、彼の闘志溢れるプレーが先ずこの試合での見所になるでしょう。また、彼へのマークが厳しくなる分、TE#40スタントン選手、WR#85鈴木選手、WR#14前田選手等他のレシーバーのチャンスが増えるわけで、QBの二人の瞬時の判断がどれだけ生きてくるか、昨年以上にスリリングな試合が予想されます。一方でディフェンス陣も、相手のメインターゲットとなるWR#86前田選手とのマッチアップと、RB#29李選手のプレーをどれだけ抑える事が出来るかが勝負の分かれ目になるため、これまで以上の奮闘がディフェンスには期待されます。

ノジマ相模原も今回のオービックも、今シーズンは秋のリーグ戦での対戦が予定されており、春の対戦は貴重な前哨戦と言えます。今シーズンのBigBlueは、ブロック予選2試合では課題が多く見つかり、決して満足出来る試合内容ではありませんでした。ノジマ相模原戦でも、オフェンスの決定力はまだ十分ではなく、厳しい展開となりました。ただ、これまでなら雰囲気に流されてしまうような展開であっても、そこからの粘りを見せて試合を勝ち抜くしぶとさを身につけつつあります。そのしぶとさを、この決勝戦でどれだけ強くする事が出来るか、それが最大の課題と言っても良いでしょう。秋のリーグ戦では、毎試合点の取り合い守り合いが続く試合が続きます。そんな状況の中では、最後の最後まで勝利に向けて気持ちを切らさずに逆境を跳ね返す気持ちの強さが重要。秋のリーグ戦に向けて、そう言う気概が感じられる試合を今回は見せて欲しいと思います。 Go BigBlue!

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