2022第三節: ノジマ相模原ライズ戦の見所

2022/10/02

第二節のオール三菱ライオンズ(以下、ライオンズ)との対戦を、49-35で逃げ切ったBIG BLUE。前半は相手に先制のTDを許す苦しいスタートとなり、2Q序盤にWR#84近江選手へのTDパスで同点に追いつくも直ぐにライオンズもTDパスで逆転。2Q終盤に再びWR#84近江選手へのTDパスで同点に追いつき前半を折り返します。後半は3Q最初にRB#26プレスリー選手へのTDパスで初めて試合をリードしますが、再び同点-逆転を繰り返す競り合いが続きます。4Qに入り3TDで相手を突き放しますが、最後には1TDを返されるなど、勝利はしたもののオフェンス、ディフェンス共に課題も多く残った試合でした。

第三節の対戦チームは、ここまで1勝1敗のノジマ相模原ライズ(以下、ライズ)です。昨シーズンの対戦は、残り1枠のライスボウルトーナメント進出を賭けた熾烈な対戦となり、4Q残り18秒でQB#2政本選手の逆転のTDランが決まり、辛くも勝利しました。ライズの前節の試合では、QB#6パランデック選手がWR#85八木選手へ3TDパスを決め、富士通フロンティアーズから移籍したWR#2宜本選手も実力を発揮しており、強力なパッシングオフェンスは健在。ディフェンスも、オービックシーガルズから移籍したQB#11ロックレイ選手率いるアサヒビールシルバースターのオフェンスを、ラン獲特ヤードを55ヤードと押さえており、今シーズンのBIG BLUEオフェンスの核に成りつつあるRB#26プレスリー選手との対決は見逃せません。

 

オフェンスの見所

ライオンズ戦では、1Qは無得点に終わったものの、2Q/3Qは2TD、4Qには3TDを奪うなど、徐々に調子を上げて7TD/49点を獲得したBIG BLUEオフェンス。要となるQB#2政本選手は、19/30(パス成功率63%)、334パッシングヤード、5TDパスと初戦を上回る結果を残しました。特に1本目と3本目のTDパスは、WR#84近江選手が相手ディフェンスバック(DB)と競り合う中ピンポイントでバスを通しており、QB#2政本選手の好調さを強く感じさせるプレーでした。惜しむらくは、初戦では11選手にパスを通した一方、この試合では7選手と絞られており、ライズ戦では相手の守備範囲を広げるためにも、再び多くのターゲットにパスを散らす対策が必要になるでしょう。レシーバー陣としても、ライオンズ戦以上に厳しいマッチアップが要求される事は確実で、少ないチャンスをどれだけ生かされるか真価が問われます。

ランオフェンスでは、RB#26プレスリー選手が1TDラン/1TDレシーブと活躍し、この試合でもさらなる活躍に期待が膨らみます。3Q開始直後の60ヤードTDレシーブでは、ランアフターキャッチ(RAC)でタックルを受けてもカットバックで相手をかわし、さらには右オープンから一旦後ろに下がりながらも反対側の左オープンに抜けて加速し相手を置き去りにする走力でTDを奪うなど、テクニックとスピードは「NFLに最も近づいた」と言われるだけのものがあります。4Qの10ヤードTDランでは、一旦前が詰まりながらも冷静に右サイドの開いた穴(ホール)を見つけて、細かくカットバックしながらエンドゾーンに走り込む器用さも見せてくれました。ライズディフェンスとRB#26プレスリー選手の対決は、この試合でも大きな見所になります。

ランオフェンスでは、ライオンズ戦がXリーグデビューとなったRB#28加藤選手も注目です。190cm/90kgと、RB#26プレスリー選手と並んでも遜色ない体格が自慢で、パワー系RBとして大学時代の活躍そのままの走りを見せてくれました。3QにはXリーグでの初TDラン(3ヤード)を奪いますが、短い距離ながらも鋭く縦に切り上がる走りを見せ、さらに距離のあるプレーでもエンドゾーンまでボールを運べるであろう力強さを感じます。また、二人のラン警戒のためディフェンスが上がり気味になったためか、その開いたスペースを上手く利用してRB#4鈴木(恵)選手の特徴であるオープンランが出るようになり、相乗効果を生んでいます。このパスとランのコンピネーションをさらに最適化したオフェンスを見せられるかどうかが、この試合で勝利するオフェンスの見所になります。
 

ディフェンスの見所

初戦の10失点を大きく上回る35失点と不本意な結果だったライオンズ戦。許した5TDの内、パスで3TD、ランで2TDという内訳ですが、課題として修正するべき点は、まずは291ヤードを許したラン対策でしょう。特にQB#5ギブス選手に対しては、パスラッシュで押し込むものの、それとすれ違うように前に出ることで正面のエリアはフリーになってしまいました。一方その対策でまん中へ詰めれば、それで手薄となるサイドオープンへのプレーを出すなど、3Q途中まではBIG BLUEディフェンスが後手に回っていた印象を受けます。また、スピードのあるRB#22中野(哲)選手にも翻弄され、初戦では機能したランディフェンスが上手く機能しませんでした。3Q途中からは、対策が功を奏しQBサックも続くようになりましたが、今回の試合ではそれでは手遅れになってしまいます。序盤からの冷静なプレー展開が期待されます。

先ずはQB#6パランデック選手のパスをどの様に阻止するかが、この試合最大の課題。前節の試合では、ホットラインのWR#85八木選手に3TDパスを決めており、このホットライン攻略法も注目されます。また、シーズン開幕前にその移籍が大きな話題となったWR#2宜本選手も、TDパスはまだキャッチしていないものの、堅実なパスレシーブは健在であり、この試合でもディフェンスバック(DB)陣として注意が必要。DB#29米田選手、DB#25松浦選手、あるいはDB#7テイラー選手達とライズレシーバー陣のマッチアップは、昨年よりもさらに熾烈さを増すことは確実です。その上で、ここまでインターセプトを記録しているDB#21田尾選手、DB#24岸野選手、DB#33家田選手に続くビッグプレーで試合の流れを掴めるかが、勝利への大きな鍵になります。

ライオンズ戦からの4試合の対戦チームは、どのチームも脚力のある外国人QBが登場するため、この試合でのディフェンスの立て直しは、残る試合に於いても重要です。昨年の対戦では、ライズオフェンスはランで122ヤード、パスで246ヤードとパス重視でしたが、ライズの前節の試合では、ランで156ヤード、パスで208ヤードと、ランプレーの比重が高くなっているように見えます。ライオンズ戦では、ディフェンスライン(DL)やラインバッカー(LB)の反応が遅れてロングゲインを許し、結果291ヤードをランで喪失しました。これに対して、どの様にライズのランオフェンス、特にQB#6パランデック選手のキープを阻止するかがディフェンスの見所になるでしょう。その上で、WR#85八木選手へのパスディフェンスにどれだけ対応出来るか、DB陣とのマッチアップは見逃せません。
 

試合の見所

ライオンズ戦での反省点の一つに、反則による罰退の多さがあります。BIG BLUEの9回79ヤード罰退に対して、ライオンズも9回95ヤード罰退と多かったため、結果的には相殺された部分もありますが、反則が多ければオフェンス・ディフェンスどちらの流れも中断され、チームにとって利益になる事はありません。まずはプレーの正確さをどれだけ取り戻せるか注目されます。ディフェンスでは、今シーズン加入したQB#5ギブス選手の活躍に苦しめられましたが、山田ディフェンスコーディネーター(DC)が、この2週間の間にどの様なゲームプランを準備して来るか、まずはディフェンス陣の活躍が見所の一つになります。オフェンスでは、パッシング部門で2位に100ヤード以上の差を付けているQB#2政本選手率いるハイパーオフェンスの活躍に注目。パスだけで無く、好調なRB陣の活躍でどれだけオフェンスの厚みを増すことが出来るか、いつも以上に点の取り合いが予想される対戦だけに、オフェンス力で相手を上回れるかが見所になります。

ライズとは2011年シーズンに初対戦して以来、対戦する度に勝ち負けが入れ替わってきました(*1)。昨年は激戦の末最後にBIG BLUEが逆転をして勝利したので、ジンクスを破り今シーズンも勝利を掴むことが出来るか、重要な一戦になることは間違いありません。この試合に勝利をすれば、ここまでの対戦結果と残り試合の組合せから、ライスボウルトーナメント進出が確定する(*2)、譲れない試合です。勿論ライズとしても、昨年の雪辱のためにこの試合にかける熱意は並々ならぬものがあるでしょう。BIG BLUEとライズの対戦は、毎回接戦・熱戦になりますが、今回の試合はこれまでで最も両チームの意地とプライドがぶつかる試合になることは確実です。

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